かつての“2大刺客”だったアフマダリエフが井上尚弥にとって最後の強敵? 米識者が対戦指令に持論「Sバンタムで最も過酷」
井上との指名試合が指令されたアフマダリエフ。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
事態を急変させる発表が反響を呼んでいる。
現地時間6月13日、ボクシング団体「WBA」は、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に対して、指名挑戦権を持つムロジョン・アフマダリエフと、「9月25日までに試合を行うように命じた」と正式発表。すでに両陣営に公式文書が送られ、交渉期間は7月14日までと設定された。
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王者は9か月以内に指名挑戦者と防衛戦を行わなければならないという規定に沿った指令だったが、突然の公表ではある。9月に東京・有明アリーナで元IBF世界同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)との対戦が有力視されていた井上陣営にとっては、王座返上も考慮させられる事態となった。
一方でアフマダリエフには絶好機だ。昨年4月にタパレスとの防衛戦に敗れて王座から陥落していた29歳は、昨年12月に行われたWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦で、ケビン・ゴンザレス(メキシコ)に勝利して再起。虎視眈々と井上の保持するベルトを狙っていた。
井上に対しても自信は揺るがない。今年1月に米メディア『Fight Hype』のインタビューに応じたアフマダリエフは「俺たちに試合のオファーがあれば、なるべく早く受けるつもりだ」と公言。「俺はイノウエの活躍を尊敬し、感服している。ビッグパンチャーで爆発力があり、とても優秀なのは間違いない。ただ、俺が暴ける弱点もありそうだ」とも語っていた。