井上尚弥との王座戦の実現性は? サウジ後援の大規模興行参戦にこだわったアフマダリエフ陣営の“思惑”
「アフマダリエフのマネージャーを務めるワディム・コルニーロフは、9月にウェンブリー・スタジアムで開催される興行での対決ならば『非常に興味がある』と関心を示していた。しかし、WBAがアフマダリエフと対戦するよう命令を出した数時間後に米国人プロモーターのボブ・アラム氏が提案を拒否。アラム氏が『アフマダリエフは無名のファイターだ』とも批判した今、イノウエが日本での試合を求めているのは明らかだ」
アフマダリエフ陣営が参戦を希望したのは、9月21日に行われるIBF世界ヘビー級暫定王者ダニエル・デュボアと元世界ヘビー3団体統一王者・アンソニー・ジョシュア(ともに英国)によるタイトルマッチがメインカードとなる興行である。
最大収容人数9万人を誇るウェンブリー・スタジアムを舞台とした一大興行は、サウジアラビアの王族で、娯楽庁長官でもあるトゥルキ・アラルシク氏がバックアップ。出場選手に与えられる収入も相当なものになると見込まれ、英興行大手『Matchroom Boxing』のエディ・ハーン氏がプロモートするアフマダリエフがこだわったのも想像に難くない。
とはいえ、ドヘニーとの次戦開催が決定的となった状況での路線変更は容易ではない。報じられた両陣営の思惑を考慮しても、晩秋での激突は完全消滅したと言えそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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