NPBプロスペクトランキング選定!1位は攻守揃ったDeNA次代の正捕手、新生巨人の象徴も上位に【識者が選ぶトップ30】
もう少し時間はかかりそうだが、強打者タイプとして面白いのが澤井廉(ヤクルト)、萩尾匡也(巨人)、生海(ソフトバンク)、北村恵吾(ヤクルト)の大学卒ルーキー4人だ。澤井と北村の2人は揃ってイースタン・リーグで二桁ホームランを放つなど活躍。萩尾もホームランこそ7本ながら、リーグ3位の高打率を残した。生海も打率は低いものの、育成選手が多いチームの中で二軍に定着して8本塁打を放ち、スラッガーの片鱗を見せている。和製大砲はどの球団も貴重なだけに、来シーズンは一軍でもある程度結果を残して、レギュラー獲得への足掛かりとしたいところだ。
他では池田陵真(オリックス)、山村崇嘉(西武)、井上広大(阪神)といった高校卒の野手たちも二軍での実績は申し分なく、そろそろ助走期間が終わりつつあるように見える。また投手ではまだ二軍での実戦機会は多くないものの羽田慎之介(西武)は日本人離れしたスケールを評価して高い順位とした。
今年の山下や秋広などを見ても、ブレイクする選手は段階を踏むというよりも、一気に飛び出してくるケースも少なくない。10月26日のドラフト会議ではさらに楽しみなルーキー達も加わることになるが、来シーズンもプロ野球界を沸かせる新星が1人でも多く登場することを期待したい。
【2024年プロスペクトランキング】
1位:松尾汐恩(DeNA・捕手)
2位:浅野翔吾(巨人・外野手)
3位:門別啓人(阪神・投手)
4位:金村尚真(日本ハム・投手)
5位:齋藤響介(オリックス・投手)
6位:内藤鵬(オリックス・内野手)
7位:田村俊介(広島・外野手)
8位:澤井廉(ヤクルト・外野手)
9位:羽田慎之介(西武・投手)
10位:池田陵真(オリックス・外野手)
11位:山村崇嘉(西武・内野手)
12位:萩尾匡也(巨人・外野手)
13位:益田武尚(広島・投手)
14位:森木大智(阪神・投手)
15位:生海(ソフトバンク・外野手)
16位:富田蓮(阪神・投手)
17位:松井颯(巨人・投手)
18位:中森俊介(ロッテ・投手)
19位:井上広大(阪神・外野手)
20位:岡留英貴(阪神・投手)
21位:小園健太(DeNA・投手)
22位:井坪陽生(阪神・外野手)
23位:黒田将矢(西武・投手)
24位:菊地吏玖(ロッテ・投手)
25位:深沢鳳介(DeNA・投手)
26位:北村恵吾(ヤクルト・内野手)
27位:中村貴浩(広島・外野手)
28位:豆田泰志(西武・投手)
29位:松井友飛(楽天・投手)
30位:井上朋也(ソフトバンク・内野手)
[文:西尾典文]
【著者プロフィール】
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。
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