3月20日に迫るプロ野球の開幕はどうなる?東日本大震災が襲った2011年の開幕を振り返る
新型コロナウイルス感染症の拡大が止まらない。連日、新たな感染者が確認されたことが報じ続けられている。政府は大規模イベントの自粛を要請し、スポーツ界もその影響をもろに受けている。
黄色信号が灯っているのは、20日に迫るプロ野球の開幕だ。すでに2月29日から3月15日までのオープン戦72試合を無観客で行うことを決め、実際に無人のスタンドの前で開幕へ向けた各選手の調整が進められている。
東日本大震災の際は・・・
オープン戦とはいえ有料興行であり、無観客で行うことは各球団にとっては痛手。斉藤惇コミッショナーは「何としても3月20日に開幕するために。断腸の思いで決めた」と無事開幕を迎えるための苦肉の策と強調するが、果たして予定通りにペナントレースがスタートすることはできるのか。
開幕延期と聞いて真っ先に想起されるのが、東日本大震災が襲った2011年だ。この年は3月25日に開幕が予定されていたが、未曾有の大災害が3月11日に起きた。最終的に開幕は4月12日へと延期された。
最後はセ、パ両リーグの足並みがそろったのだが、最初からそうだったわけではない。被災地である仙台を本拠とする楽天が属するパ・リーグは早々に開幕延期を決めた。強行に3月25日開幕を主張したのがセ・リーグだった。
これには世論が大反発した。政府は東京電力・東北電力管内以外での開催と、同管内でのナイター自粛を要請。選手会はストライキも辞さない構えで延期の再考を求めた。セ・リーグは段階的に2度にわたって開幕をずらし、最終的に4月12日のセ、パ同時開幕に落ち着いた。