プロのスカウト警鐘 大学野球リーグ戦の「勝ち点制」は投手故障の温床 時代に合ったアップデートの必要性

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今年も大学生投手には早稲田の伊藤ら好素材が揃う(C)産経新聞社

 球界の未来を担う逸材にとって、プロ野球選手への扉が開かれるドラフト会議が、10月23日に行われます。全国各地で行われている大学野球のリーグ戦では、「プロ志望届」を提出した大学4年生のドラフト候補たちが、最終アピールに奮闘を重ねています。

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 今年も上位候補には大学生投手がリストアップされています。しかし、NPBのあるスカウトは声を潜めて、こんな本音を口にするのです。

「トップクラスの大学生投手がここ数年、プロ入り後に本領発揮できず、苦しむ例も多いんです。我々スカウトはリーグ戦での投球を総合的に評価して、上位候補に挙げるのですが、コンディション不良に苦しみ、1軍登板というスタート地点になかなか立てない例もあります。これは双方にとって、とても不幸なこと。その理由を突き詰めていくと、大学野球リーグの『勝ち点制』も、その一因であると思うんです」

 大学野球リーグの勝ち点制とは、「先に2勝した方が勝ち点1」で順位付けていくというもの。ドラフト上位候補のエースは第1戦に先発し、長いイニングやある程度の球数を投げた後、第2戦で別の投手が投げて負けた場合、「中1日」で第3戦の先発マウンドに立ちます。リーグ戦が混戦になれば、この「中1日先発」が何度も行われるわけです。

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