見え始めたレッドブルの「落日」 王者フェルスタッペンは7戦勝ちなし 不調の原因は?
コーナリングでリアが跳ねる症状に悩まされ、オーバーステアの症状も酷かったという。予選前にマシンのセットアップを変えたことでさらに乗りにくくなったとみられるが、根本は夏休み前のオランダGPで投入した空力パッケージのアップデートが空回りし、本来の戦闘能力を出せなくなったのが大きいようだ。
フェルスタッペンも2022年3月にチームと長期契約を交わしたことを今ごろになって後悔しているとの噂も上がっている。契約延長は28年末まで。新レギュレーションとなる26年はパワーユニット(PU)もフォードの協力を得てレッドブルでチームで独自社開発した仕様を搭載することになっており、性能は未知数だ。
車体開発でも長年にわたって技術系のトップだった天才空力デザイナーのエイドリアン・ニューウェイ氏もチーム離脱を表明し、25年からホンダ製のPUを搭載するアストンマーティンへ移籍する予定だ。チームは黄金時代から一転して瓦解の危機に直面しているともいえる。
今季も残り7戦。ドライバーズタイトルでフェルスタッペンがポイントリーダーの座を死守しているものの、2位のノリスとは59点差に詰められた。このまま劣勢が続けば、シーズン最終盤で逆転される恐れはある。レッドブルの落日ぶりは覆い隠せない事実となっている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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