注目集めた1回10失点、中日・近藤廉の投球 今後は日本球界でも野手登板是非議論進むか
立浪監督の起用に様々な意見が飛び交った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
現在リーグ最下位と苦しむ中日で8月25日のDeNA戦(バンテリンドーム)が思わぬ注目を集めた。
初回には通算2000安打の大台に迫る大島洋平が、トレバー・バウアーから快音を響かせて通算1999安打を弾ませ、金字塔に王手をかけた。序盤は歴史的瞬間を期待させる空気が充満した。だが、最終回に待っていたのは惨劇とも呼べるシーンだった。
【動画】中日は25日の試合、7回にも福島が牧に2本目となる適時打を浴びるなど、投手陣が崩れた
2-8と6点を追う9回、4番手で登板したのが近藤廉だった。この日、今季初めて1軍出場登録されたプロ3年目の24歳左腕だ。重圧は少ない場面で、経験の少ない若手を投げさせるには悪い場面ではなかった。だが、先頭の佐野恵太から3連打を浴びて2失点とすると、その後、二死まで持ち込んだが、ここからアウトをなかなか奪えずに失点だけを繰り返した。
結局打者16人の猛攻を浴び、8安打10失点。このイニングだけで62球を投じた。1イニングの投球数の最多は2004年の阪神・吉野誠の64球で、それに次ぐワースト2位という記録。1イニング10失点も、プロ野球ワーストの11失点にあと1点というところだった。
試合後の立浪和義監督は勝ちパターンの投手しか残っていなかったと弁明したものの、この近藤の投球内容にはネット上でも「9回近藤選手へ仕打ちはどういう意図があったのか?立浪監督に問いただしたい」「まだ実績のない投手、これでイップスになってもおかしくない」「今日の試合を見てゾッとした」などと起用を批判する声が一部から上がった。