将来のエースと嘱望されながら25歳で引退…ドラ1左腕の現在地とは
先発投手陣の柱として嘱望されましたが、プロ野球の世界は厳しいです。翌年からは1勝も挙げられず1軍登板機会がなかった15年のオフに戦力外通告を受けると、現役引退を決断。本人にしか分からない色々な思いがあったと思います。
その赤川投手と先日会う機会があった時、驚いたのが現役時代と全く雰囲気が変わっていなかったことです。穏やかな口調で落ち着き払った態度。野球をしていても、していなくても彼の根本的な性格は変わっていません。野球からは離れましたが、自然体のままセカンドキャリアで充実した日々を送っているようでした。
プロ野球の世界で10年もプレーできる選手はほんの一握りです。1軍での実績を2年連続で積み上げた赤川投手も25歳という若さで引退しました。ただ野球を辞めた後も人生は続きます。プロ野球選手は野球の技術だけでなく、組織で培われたコミュニケーション能力、故障や辛い練習にも耐える忍耐力は非常に高いと思います。セカンドキャリアでこの経験は必ず生きるはずです。赤川投手もプロ野球の世界を「卒業」してまだ3年。今後のさらなる活躍を心から祈っています。
[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]
高橋 純一(たかはし・じゅんいち)
MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。
J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)