ミルコ、シウバと闘った元PRIDE戦士が語る「RIZIN.23」〜新人の台頭とベテランの引退〜
ヴァンダレイ・シウバやグレイシー一族、ミルコ・クロコップ、ピーター・アーツなどのモンスター級ファイターと戦ってきた元総合格闘家の大山峻護さん。試合中の失神や骨折、網膜剥離など、壮絶な経験を積んできた不屈のファイターが、8月10日に行われた「RIZIN.23」の注目カードを、否定しない精神で解説!
大山峻護さん
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伊藤盛一郎 vs 神龍誠
「差し合いだけで自然と観客から拍手が起こる、緊張感があってすごくおもしろい試合でした。際の攻防の最高峰を見せてもらいました。差し合いと押さえ込みの返しだけで会場が沸くことなんてなかなかないので、本当に見事な試合でした。両者に拍手です。勝者の神龍選手は『格闘技の未来を引っ張っていく選手になる』と言っていましたが、まさにそうなり得る選手ですね。相手の伊藤選手も素晴らしかった。どっちが勝ってもおかしくない試合でした。最後は飛び膝からのネックロック。かっこよかったですね。打撃も寝技も3ラウンドをフルスロットルで戦える運動量、速さ、軽量級のおもしろさが全て詰まった試合でした。いい試合を見させてもらいましたね」と、ベストバウトの一つに挙げた。
朴光哲 vs 青井人
「朴選手は覚悟が表情に表れていますね。男の生き様が見られてかっこよかったですね。僕は40歳で引退しましたが、戦えないですよ。43歳で20歳の差がありながらリングで戦うなんて、本当にすごいことですから。朴選手は負けてもいろんなものを残してくれる試合でした。勝者の青井選手はこれから楽しみですよね。最後の最後で試合を決める動きができるというのは、センスがないとできないです」と、ベテランと新人の健闘をたたえた。
引退を示唆した朴選手に対しては、「覚悟を決めた目でリングに上がっていたので進退は考えると思います。まだ続けて欲しいですし、あの動きを見ているとまだまだできると思います。とは言え、その後の人生のことも考えるとすごく難しい。ダメージも溜まってしまうし。本人が納得する形で決めて欲しいと思いますね。僕も現役中に『引退してからの人生の方が長いぞ』と言われていましたが、全く耳に入らなかった。夢中だったし、目の前の試合の方が大切だから。だけど引退して思うことは、第二の人生の方が圧倒的に長いなと。だからこそ、納得いく形で決めて進んでいって欲しいですね」とエールを送った。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]