覚悟のポスティングでもメリットはなし MLB移籍願望が報じられる佐々木朗希の電撃挑戦の可能性は?
ロッテとの交渉が注目される佐々木。その一挙手一投足は世界から熱視線を向けられている。(C)Getty Images
日本球界屈指のポテンシャルを持つ“怪腕”の去就が列島を騒がせている。
1月25日、ロッテの佐々木朗希は12球団で唯一となる契約未公開選手となった。2月1日から沖縄・石垣島で実施される春季キャンプまで時間は残されているが、サインの見通しは不透明。このままいけば、自費でのキャンプインとなる。
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越年更改となった理由は、本人が早期のメジャーリーグ移籍を要望しているとみられている。25日には、労組「日本プロ野球選手会」を脱退していたことも判明した。
では、今季にメジャーに移籍を決断した場合に、すぐさま挑戦が可能となるかは分からない。本人が望むとされる契約には小さくないハードルが立ちはだかる。
プロ5年目を迎える佐々木が、国を問わず、文字通り自由な交渉が可能となる海外FA権の獲得にあと7年を必要とする。ゆえにスムーズなメジャー移籍を叶えるためには、「ポスティングシステム」の行使が必要不可欠なのだが、これには所属球団の認可が必要となる。
しかし、ポスティングも“壁”は高い。メジャーでは労使協定が定めるルールにより、25歳未満の選手に各球団が使用できる金額は、契約金や年俸など込みで、年間500万ドル(約7億2500万円)と決められ、サインできるのもマイナー契約(メジャーでのプレーは可能)のみとなっている。
このルールがある以上、佐々木は満足のいく保証が得られない可能性があり、ロッテ側も高額な譲渡金が見込めないためにメリットは小さい。さらに今オフはすでにポスティングの申請期間は昨年12月に終了している。