ロッテの佐々木朗希が「真のエース」になるためには CSファイナルSでは出番なし
佐々木朗はポストシーズンでは期待された働きを見せられなかった(C)Getty Images
レギュラーシーズンも発熱で9月24日のソフトバンク戦の先発登板を回避し、戦列を離脱。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦で復帰登板するも先発で投げたのはわずか3イニング。勝ち進んだオリックスとのファイナルステージでも佐々木朗の登板機会はなく、最後の戦いになった第4戦でもプロで初めてブルペン待機したものの、吉井理人監督は登板させる気はなく、大舞台でブルペンの雰囲気を味わってほしかったと後にその意図を語っている。
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他球団のスコアラーからは「体力がないのは明らかだった。ファイナル第4戦は前回の登板から中6日で十分に調整できたはずだが、少し右肩の回復に不安があったのかもしれない」と冷静な指摘も。オリックスを倒して下克上を狙う上では、間違いなくキーマンであっただけに、期待外れに終わってしまった。
今季は右手中指のまめ、左脇腹にある側腹斜筋の肉離れ、さらに発熱による体調不良と先発ローテを守ることができず、レギュラーシーズンは15試合で7勝4敗。防御率は1・78と抜群の成績だったが、規定投球回に満たなかったため奪三振を含めて念願にしていた投手タイトルを取ることができず。球界を代表する右腕、オリックス・山本由伸の牙城を崩すことはできなかった。
プロ野球はレギュラーシーズンでリーグ優勝を果たしても日本シリーズに進出できないことがある。CSで下克上に遭う可能性があるからだ。パ・リーグ(プレーオフを除く)では2010年のソフトバンク、18、19年の西武・セ・リーグでは07、14年の巨人、17年の広島がある。
ロッテの吉井監督は投手として大リーグを経験しており、レギュラーシーズンとポストシーズンを別個のものと捉えているとされる。リーグ優勝を狙っていることは前提だが、日本一になるためにはクライマックスシリーズ、日本シリーズを勝ち抜く必要があり、ポストシーズンの短期決戦の戦い方が重要なのだ。