世界一侍ジャパン投手陣の1か月査定!佐々木が異次元の投球、大勢は無失点を継続
ロッテの佐々木は開幕20イニング連続無失点と好調を維持している(C)Getty Images
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の熱狂から4月22日でちょうど1か月が経過した。たった。世界の頂点に立った侍ジャパンのメンバーは、日米それぞれのチームに戻って戦いの真っ最中。21日には侍投手陣で唯一未登板だったDeNAの今永昇太が大トリで今季初先発。十分な間隔を空けて調整した広島戦は、8回無失点の力投で初勝利を手にした。
NPB(日本プロ野球)の侍投手陣はとくにWBC使用球による影響を受けやすく、大会後の調整が難しいとされているが、この1か月を見る限り、ケガによる離脱や不調続出の野手陣に比べると、順調なスタートを切った投手が多い印象だ。開幕の成績だけでなく、登板間隔や体調面、各チーム状況などと照らし合わせて投手陣の1か月を振り返りたい。
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【WBCメンバーNPB投手(先発)の今季成績】(4月22日時点)
◆佐々木朗希(ロッテ)
3試合3勝0敗 防御率0・00
◆戸郷翔征(巨人)
3試合2勝1敗 防御率0・89
◆高橋奎二(ヤクルト)
3試合2勝1敗 防御率1・13
◆山本由伸(オリックス)
3試合1勝2敗 防御率1・86
◆高橋宏斗(中日)
3試合1勝2敗 防御率3・18
◆伊藤大海(日本ハム)
3試合0勝2敗 防御率4・08
◆宮城大弥(オリックス)
2試合2勝0敗 防御率0・66
◆今永昇太(DeNA)
1試合1勝0敗 防御率0・00
先発陣は8人中7人が開幕2週目に今季初先発をずらす形で迎えたが、DeNA今永だけが開幕4週目に登場した。WBC使用球で変化した感覚や投球フォームの微調整に時間を費やし、ファームで2度の登板を経て1軍初登板を果たした。WBC決勝で先発するなど心身の負担も大きかっただけに、球団が復帰を急がせなかった。
成績面でいえば、ロッテ・佐々木が開幕20イニング連続無失点、3戦3勝と異次元の投球で注目を集める。今季初登板から中7日、中6日と段階を踏んで間隔を短くしてきた。体力をつけて1年間ローテを守ることができれば、驚異的な数字を残す可能性がある。
昨季投手4冠のオリックス・山本は中7日ずつ間隔を空け、3試合で防御率1・86と悪くはないが、佐々木と直接対決するなどして黒星が先行している。WBCでリリーフだった日本ハム・伊藤は、チームでは中6日で先発して2戦全敗。役割の違う調整や蓄積疲労など、投球への影響が懸念されている。