【侍ジャパン】プレミア12連覇ならずも得た“収穫” 26年WBCへ若い選手たちが向き合う「課題」と「責任」
今大会、無失点投球を続けたリリーフの藤平尚真は「自分個人としては、本当に自分自身を成長させてもらえた大会ですし、もっと上を目指したいなと思った大会でした」と振り返ると、同じく圧巻の投球を見せた清水達也は「こういう代表のユニフォームを着て、1位になりたい、シャンパンファイトしたいという新しい目標ができた」とし、「濃い1カ月。いろんなトップレベルの人たちと1カ月丸々ずっと一緒にやってこれて、いろいろ刺激にもなりましたし、勉強にもなりました」と、大きな収穫を得た大会となった。
選手個々の立ち位置や経験値で今大会の総括は違うものになった。決勝戦で敗戦投手となった戸郷は「僕以外みんな頑張ってくれた」と、責任をひとりで背負うようなコメントを残した。
2023年のWBCで世界一を経験した戸郷にとっては、今大会の悔しさを糧に2026年のWBCでは、日本のエースとしてもう一段階上のレベルと責任感でマウンドに上がるはずだ。
連覇とはならなかったが、選手個々の中で生まれた「課題」をつぶし、次の国際大会に生かせる大会となった。若い選手たちにとっては少なからず日の丸を背負うという「責任」も生まれたはずだ。
敗れれば批判を受ける立場でありながら、シーズンの疲労も取れない中で最後まで戦い抜いた選手たち、重責を担いながら指揮を執った井端監督には心から拍手を送りたい。
[文:別府勉]
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