「エリート」藤浪と「底辺」千賀がメジャー挑戦 日本人メジャー成功のカギは与四球率
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プロ野球の全日程が終了したチームから、続々と海外挑戦に名乗りが上がった。ソフトバンクの千賀滉大投手(29)が、今季取得した海外FA権を行使することを明言。またメジャー移籍希望を表明していた阪神の藤浪晋太郎投手(28)は、ポスティングシステムによる移籍を球団から容認されそうだ。
夢に向かって本格的に動き出した2人の歩みは対照的。藤浪は大阪桐蔭で日本一投手となり、12年ドラフト1位で阪神入りした。高卒入団3年連続で2ケタ勝利を挙げたが、そのあとは制球難に苦しみ、不振の時期が続いた。通算57勝54敗、防御率3.41。かつて1億7000万円を稼いだ年俸は、今季4900万円だ。
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かたや千賀は無名の蒲郡(がまごおり=愛知)高校から10年育成ドラフト4位でソフトバンク入り。2年目に支配下登録され、エースへと成長した。19年にノーヒットノーラン、20年に投手3冠を獲得するなど「育成の星」になった。通算87勝44敗、防御率2.59。270万円だった年俸は6億円に。育成出身のメジャーとなれば、史上初となる。
壁にぶつかる高校野球エリートと、底辺からはい上がった育成の星。メジャーで通用するかどうかは、制球力が1つの指標になる。滑りやすいといわれるメジャー球に適応できるか。参考に今シーズン、メジャーで登板した日本人投手の与四球率(1試合=9イニングでいくつ四球を与えたか)を比較した。
◎日本人メジャーの22年「与四球率」
◆ダルビッシュ有(パドレス)
1.7四球/試合
【16勝8敗、防御率3.10】
◆大谷翔平(エンゼルス)
2.4四球/試合
【15勝9敗、防御率2.33】
前田健太※(ツインズ)
米通算2.6四球/試合
【故障で今季登板ないため参考】
◆沢村拓一(レッドソックス)
4.8四球/試合
【1勝1敗3H、防御率3.73】
◆有原航平(レンジャーズ)
5.0四球/試合
【1勝3敗、防御率9.45】
◆菊池雄星(ブルージェイズ)
5.2四球/試合
【6勝7敗1S、防御率5.19】