藤浪がリアル二刀流!「開幕投手」ギャンブル成功で虎首位爆走
これぞ二刀流だ。プロ野球・阪神藤浪晋太郎投手(27)が2-0で快勝した16日ヤクルト戦で投打に大暴れ。5回に決勝弾を放ち、投げては6回途中無失点と粘り、甲子園では4年ぶりの勝利投手になった。
牙をむいた虎がデザインされたド派手なサードユニホームを着用して、気分よく上がったお立ち台。藤浪は「今日は大阪のおばちゃんみたいなユニホームを着ているので、何とかしぶといバッティングをしてやろうと、それがいい結果につながりました」と、マイクを持っても『絶口調』だった。
勝利投手の権利を自らのバットで引き寄せた。両軍無得点の5回2死二塁、ヤクルト石川の135キロを完璧にとらえ、左中間席へ豪快に運んだ。場内表示で打球速度161キロ、飛距離131メートルの特大2ランは、同い年で比較対照にされるライバル大谷翔平にも負けないリアル二刀流ぶりだ。
本塁打は18年9月16日DeNA戦で満塁弾を放って以来、プロ3本目。もともと打撃には定評があり、大阪桐蔭時代は春夏の甲子園で計2本塁打を放っている。阪神投手陣の打撃練習では柵越えも珍しくない。プロでは聖地で初の1発に「めちゃくちゃ飛びましたね。つなごうと思っていたのでラッキー」と満面の笑みだ。
マウンドでは課題の制球に苦しむも、試合は壊さない。変化球がすっぽ抜け5四死球を与えながら、荒れ球が奏功して5回2/3を3安打無失点。盤石のリリーフ陣にバトンを渡して完封リレーだ。藤浪の今季成績は4試合2勝0敗、防御率1.90。ここ2年で1勝しかできなかった右腕が、見違えるような働きぶりを見せている。