メッツ藤浪合意で日本人コンビのナ・リーグ球団4チーム目、歴代最多タイも過去2度と圧倒的に違うその中身とは
もっとも過去2度のケースでは、全選手がバリバリのレギュラーとして活躍していたわけではない。2008年はロイヤルズの野茂は4月に3試合先発しただけでマイナー降格し、7月に現役引退を表明。薮田も8月頭に一度40人枠を外れてDFAとなり、マイナー暮らしを余儀なくされメジャーでは31試合の登板にとどまった。
2012年は、レッドソックスの松坂が右肘のトミー・ジョン手術明け。初登板での復帰が6月で、7月には右僧帽筋を痛め故障者リスト入りするなど、11試合の登板にとどまり1勝7敗、防御率8・28という結果だった。田澤も開幕はマイナーで、シーズン中も昇格と降格を繰り返し、37試合の登板。マリナーズの川崎はバックアップ要員の控えで61試合の出場で115打席だけ。レンジャーズの建山も14試合の登板にとどまった。五十嵐はヤンキースでは2試合に投げただけだった。
コンビ誕生のチーム数こそ同じ4球団だが、その中身が今季は段違いだと言える。山本、千賀、ダルビッシュの3投手は間違いなくエース格。今永も先発ローテーションの椅子は確約されている。大谷と鈴木の2人は、チームの主砲として主軸を任される。松井は1年目からクローザーに抜擢される可能性もある。
故障さえなければ、全員がシーズン通してメジャーで戦い抜いても不思議ではない。数字は同じでも、中身を見比べれば充実度がレベルアップしている。それだけ対戦が見られるチャンスも、過去2度とは違うレベルにある。かつてない密度で、かつてないレベルの日本人メジャーリーガーが集結した今季のナ・リーグは注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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