「失望した」事実上の“終戦”を決めたエ軍に元MLB戦士が嘆き 大谷翔平には同情「私なら出ていく」
過酷な状況下でのプレーが続いている大谷。そんな天才の胸中を元MLBスターが慮った。(C)Getty Images
事実上の「終戦」と言うべき決定だった。
現地8月29日にエンゼルスは、今夏にトレードで獲得したルーカス・ジオリトら5人を含む6選手をウエーバー公示にかけた。いずれも今オフにFA(フリーエージェント)となるだけに、いわゆる贅沢税の課税ラインを超過しないための年俸削減が狙いとみられるが、この主力選手たちの無償放出はポストシーズン進出に球団首脳陣が見切りをつけた行動だとも言える。
カオスなチーム状況にあって、大谷翔平(エンゼルス)は大きな故障を抱えながらプレーを続けている。今月23日に右肘側副靭帯の損傷が判明した天才は代理人と相談したうえで、「打撃に影響がない」と判断。9試合で打率.348、OPS1.092と相変わらずの打棒を披露している。
白旗を振った首脳陣とは裏腹に、勝利のためにひたむきなプレーを続ける大谷。今両者の対照的な振る舞いに米識者は黙っていない。かつてカージナルスなどでプレーしたゼイビア・スクラッグス氏は、MLBの公式ネット局『MLB Network』のラジオ番組「SiriusXM」に出演。そこで「まさか成績がトレード期限よりも下回るとは思わなかった」と嘆いた。
「今の状況はエンゼルスの気の緩みであり、怠慢でもある。野球界全体という視野で見れば、エンゼルスの失速にはとても失望した」
「野球界にとってこれは失望させられることだ。トレード期限までにオールインしていたチームが、直後に突然白旗を上げることは、起きるべきことではない」