「生活のすべてを捧げている」大谷翔平の際立つ“プロ意識”に元同僚も感嘆「ショウヘイの右に出る者はいない」
たった一振りで球場の雰囲気を変えてしまった大谷。その打棒はアストロズの絶対的守護神を飲み込んだ。(C)Getty Images
苦境にあったチームに光明をもたらしたのは二刀流スターの一振りだった。
現地7月15日に行なわれたアストロズ戦でエンゼルスは、ゲーム終盤にあって、9-12と3点のビハインドを背負って9回裏という絶体絶命の窮地にあった。しかも、相手のマウンドには6月15日以降の試合で失点はおろか、ヒットすらも許していない絶対的守護神ライアン・プレスリーが立っていた。
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6連敗中というチーム状況もあり、本拠地にもかかわらず球場全体にはどんよりとした空気が漂った。これを一掃したのが大谷翔平(エンゼルス)だった。
同回の先頭打者として打席に立った背番号17は、カウント1-1から投じられた89.2マイル(約143.5キロ)のスライダーを強振。ややバットの先で当てたような打球だったが、センター後方にグングンと飛距離を伸ばしてフェンスオーバー。2試合ぶりの33号となった。
この一発が相手守護神の歯車を狂わせる猛攻の口火となった。後続が面白いように連打を炸裂させたエンゼルスは12-12の同点に持ち込む。そして、10回裏に1死一、二塁の局面を作ると、平凡な内野ゴロを捌いたアストロズの遊撃手グレイ・ケッシンジャーがまさかの悪送球。この間にサヨナラのランナーが二塁から生還し、メイクミラクルをやってのけたのである。