大谷翔平に早くも浮上する“史上初”の可能性 MVP決定の重要指標「WAR」がシーズン10.0超えの異常ペースに
ここまで打者専任ながら異次元の活躍を続けている大谷。(C)Getty Images
仲間の手洗い祝福の中で見せた笑顔が好調ぶりを物語っていた。
現地時間5月19日、ドジャースの大谷翔平は本拠地でのレッズ戦に「2番・指名打者」で先発出場。延長10回に移籍後初となるサヨナラ打を放ち、チームを救うヒーローとなった。
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5万2656人の観客が詰めかけ、6度目の満員となった球場を大いに熱狂させる一振りとなった。
同点で迎えた10回2死一、二塁で打席に立った大谷は、「独特な球筋なので、なんとか食らいつくイメージだけもって、なんとかバットに当てたいなと思いました」と対峙した相手守護神アレクシス・ディアスがカウント1-2からインローに投じた94マイル(約151.2キロ)の4シームを右翼に抜け、殊勲のサヨナラ打となった。
一時は「得点圏では打てない」と批判を受けていたが、そうした声を吹き飛ばすようなクラッチヒッターぶりだった。そんな“打者・大谷”は、今季ここまでに異次元とも言うべき数字も出している。それは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標「WAR」の高さだ。
今季は右肘側副靭帯の損傷による手術からのリハビリを行っている大谷は、いわゆる「DH専任」。打撃のみに集中できる立場にある。そうしたなかで、ここまでに叩き出しているrWARはリーグ2位タイの3.0。トップのムーキー・ベッツ(ドジャース)の3.4にこそ及ばないものの、シーズン10.7ペースとなっているのだ。