「いつ終わるんだろうという不安もある」大谷翔平がドジャース移籍でこだわった「勝利」 世紀の移籍会見日に見た“焦り”

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大谷が問われた。「野球に人生の全てを捧げる理由」

エンゼルスから常勝軍団ドジャースへ。ステップアップとも言える今回の移籍は、本人の意欲が詰まっている。(C)Getty Images

 確実に寿命はすり減っている。そのなかでも可能性が残されているなら二刀流は投げ出さない。それは彼が野球人として、日本人として前人未到の領域を歩めた要因かもしれない。

 この日、大谷が二刀流選手としてのキャリアに強いこだわりを感じさせた場面があった。それは入団会見からほどなくして行われた地元ラジオ局『AM 570 LA Sports』のインタビューでの一幕だ。

 記者から「野球に人生の全てを捧げる理由は何か?」と問われた大谷は、「うーん……」と数秒考えた末に、次の言葉を紡いだ。

「一番は(野球が)好きだということ。あとは怪我をする度に『いつ終わるんだろう』という不安もあるし、確実に終わりに近づいてるっていうのもあるので。人生が終わる前に、必ず野球選手として終わってしまうので、そこまでにやり残した事がなるべく少ないようにやりたい」

 最盛期でも冷静に己を見据える彼らしい言葉だった。

 二刀流を続けられるうちに少しでも多く勝ちたい――。これこそが数あるオファーの中で、「最終的にここでプレーしたいなという気持ちに素直に従った」というドジャース移籍を決めた主因だろう。

 己の渇望と共鳴したドジャースとの契約がようやく決した。ここから先は、大谷にとっても未知なるストーリーが描かれ、その一挙手一投足に文字通り世界中の人々の関心が一身に注がれる。

 少なからず焦りもあるであろう心境下で「勝利」を求めたドジャース移籍は正解だったのか。その答えを楽しみに待ちたい。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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