横浜高の右腕は松坂大輔の再来 沖縄尚学の左腕も評価急上昇 2年生に上位候補ズラリ センバツドラフト候補総括

横浜高の織田は誰が見ても分かる逸材だ(C)産経新聞社
例年より寒い日が続いた今春のセンバツ高校野球大会。寒かったのは気候だけではありません。通常なら、超高校級のドラフト候補選手が続々と姿を現し、全国大会ということで12球団のスカウトがクロスチェックし、10月下旬のドラフト会議に向けた有望株の発掘へと躍起になるもの。しかし残念ながら、スカウトのお眼鏡にかなう選手はごく一部でした。
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ある在京球団のスカウトは言います。
「3年生のドラフト候補については、絶対数がいませんでした。間違いなく指名されるのは、健大高崎の石垣元気ぐらいでしょうか。他にも逸材はいましたが、調査を進めるとそのほとんどが進学希望。個性的な面白い選手はいたものの、正直なところ、『育成かな』という選手が多かったですね」
しかし、話題が2年生になると、途端に目の色を変えてこう話すのです。
「横浜高校の織田翔希は、来年のドラフトで1位候補になる可能性が高い。横浜高校の右投手はよく『松坂の再来』と呼ばれるけど、織田は本物中の本物です。今年のドラフトでも1位で消えるぐらいのポテンシャルがある。まだ16歳ですからね。完成形はもっともっと先。プロの投手コーチなら誰でも『育ててみたい』と思うんじゃないかな」
その織田に影響される形で、投げ合った2年生投手が続々と「覚醒」するのも、今大会の見所でした。
「1回戦の市和歌山戦では、2番手で出てきた丹羽涼介の潜在能力に惚れました。最速147キロと織田に引けを取らない力強いピッチングをしていた。2回戦の沖縄尚学戦で対戦したサウスポーの末吉良丞も来年は上位候補になってくる。今大会で株を上げた投手の一人です。左でこれだけ放れたら、申し分ないところです」(前述のスカウト)