今オフストーブリーグの主役となるか 巨人・中田翔に関して注目浴びる「球団名」「FA権行使のネック」とは
そうなると有力な補強候補の一人に推す声が次々と挙がるのもうなずける話だが、最大のネックが条件面だ。中田は昨年、巨人と3年契約を結んだ。この複数年契約は1年ごとに中田の意思で破棄できるオプトアウトの条項を含むというが、それにしても移籍するにはFA宣言しなければならない。今季の中田は年俸3億円と推定され、移籍の際に補償が必要なBランクとされている。Bランクの選手獲得の際には、旧年俸の60%の金銭(1億8000万円)、もしくは旧年俸の40%の金銭(1億2000万円)と人的補償が必要となってくる。中田が移籍先で大減俸を飲んだとしても、それ以外にかかる部分が莫大なものとなり、獲得を検討した球団が二の足を踏む恐れは大いにある。
他に残される移籍のわずかな可能性としては、巨人が中田を自由契約にするという道もある。そうなれば、移籍の際の補償は一切必要なくなり、中田は余計な足かせに縛られることなく他球団と自由に契約交渉ができる。もっともその場合は、巨人は大きな見返りを失うこととなり、旨味はない。そこまで中田を特別扱いして譲歩するかといえば、可能性の大きな道ではなさそうだ。
過去に巨人時代の村田修一や、日本ハムが西川遥輝、大田泰示、秋吉亮の3人を「ノンテンダーFA」として放出した際は、自由契約という選択肢をとった。ただ、当時は構想外という色合いが強く、現在の中田はチームにしてみれば「戦力」としてベンチに置いておきたい存在だろう。
中田が来季、進むべき道とはどのようなものになるのだろうか。FA権を行使する場合は日本シリーズ終了の翌日から、土日祝日を除く7日以内に申請する必要がある。今後も注目の存在となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】巨人激震 中田翔にFA宣言の可能性も?背景にあるチーム事情と獲得が浮上する「球団名」
【関連記事】「隠密ドラフト」巨人が獲るべき即戦力投手はこの3人
【関連記事】今年が契約最終年の小林誠司 意外な貢献が注目集める理由