これってどうなの? センバツ行進曲「違和感伝説」

タグ: , 2020/1/22

のりピー、槇原敬之、宇多田ヒカル・・・

【昭和39年「こんにちは赤ちゃん」梓みちよ】
 勉学やスポーツに青春を燃やすべき高校生が、「こんにちは赤ちゃん 私がママよ」になっていいのかという問題が浮かび上がります。
 いや、そんな考えは古いのかもしれません。十数年前には関東地区のドラフト上位候補の速球派投手に「すでに1児の父らしい」という噂が流れたこともありました。試合後のインタビューで丸刈りの高校球児が「娘のために打ちました!パパ、やったよ!!」と絶叫するようなシーンが流れたら、高校野球も新時代を迎えるのかもしれません。

【昭和63年「夢冒険」酒井法子】
 高校球児にも圧倒的人気を誇ったスーパーアイドルによる曲で、歌詞も「心に冒険を」という、甲子園の大舞台に立った心境を彷彿とさせるもの-まさにドンピシャ、最高の一曲…だったはずなのですが、それから21年後、のりピーは覚醒剤を所持・使用し、逃亡を計ったとして、覚せい剤取締法違反で逮捕。東京地方裁判所から有罪判決を受けることになりました。

 当時の甲子園球児からは「夢冒険しすぎだろ」との声も聞こえてきそうです。

 とはいえ、同曲は昭和後期のアイドル歌謡の中でも屈指の名曲。のりピーは現在、芸能活動も再開し、中華圏では特に絶大な人気を誇っています。

【平成4年「どんなときも。」槇原敬之】
 違和感の理由はおおむね、のりピーと同じものですが、槇原さんが凄いのは、同曲が昨年のセンバツ入場行進曲にも選ばれたことです。

 覚醒剤やMDMAの所持による逮捕歴があることは、「教育の一環」を標榜する高校野球にとって歓迎すべきことではないのでしょうが、そういった様々な逆境を乗り越え、再び行進曲に選ばれた点は特筆に値します。

 「野球は失敗のスポーツ」とも言われます。誰でも失敗はする。そこからどうはい上がるか-。槇原さんは高校球児に身をもって、人生を教えてくれているのかもしれません。

 そう考えれば、同じ罪で一度は表舞台から去ったあのPL学園の伝説のスラッガーが、もう一度甲子園の大舞台に帰ってくる可能性も、十分あると断言できます。

【平成12年「First Love」宇多田ヒカル】
 歌い出しが「最後のキスはタバコのflavorがした」というもの。これは「教育の一環」としての高校野球の舞台にふさわしいか、議論が分かれるところです。

 高校球児にとっては喫煙は厳禁です。かつてどれだけの高校球児が喫煙の発覚とともに出場辞退などの処分に追い込まれたでしょうか。

 「いや、タバコのにおいがするのは高校生とは限らない。彼氏か彼女が大人だったよいのでは?」との解釈も成り立つでしょう。

 すると、「成人が高校生とキスしちゃったりするのは、教育的にどうなんだろう?」という問題にぶち当たります。難しいところです。

 こんな議論ができるのも、センバツ行進曲が世相を反映するものであるから。「パプリカ」のメロディーで彩られた今大会が盛り上がるのか、注目しましょう。出場校の発表は1月24日の予定です。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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センバツで問題再燃、「サイン盗み問題」の歴史と対策とは?(https://cocokara-next.com/stress/sign-stealing-problem/)

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