わずか2分41秒の惨敗 再び外国人選手に露呈した朝倉未来の課題 まだ沈むには惜しい「路上の伝説」の行く末

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 もっとも、差は明確だった。日本人選手との対峙では際立つフィジカルとパワーも、相手が外国人選手となると同等か、あるいは下回る。21年6月にクレベル・コイケの三角締めに失神して敗れた際もそうであったように、苦手とする寝技に持ち込まれると“弱点”がより浮き彫りとなるのだ。

 どうもパワーで分が悪い外国人選手に対する内弁慶。これをいかに克服するかは常々「UFCに行きたいんですよね。今の夢ですね」と目標を掲げる朝倉にとって重大な課題と言えよう。フィジカルトレーニングを重ねているとはいえ、31歳となって現役キャリアもそう長くはなく、進化の時間は限られている。彼にとっては間違いない苦境だ。

 だからこそ、ストリートから成り上がってきた男が、どう変貌していくかは大いに興味深いところだ。試合から一夜明けた31日、朝倉は自身のYouTubeチャンネルを更新した朝倉は、一部で進退を案じたファンに向け、メッセージを残している。

「今は今後のこととかそういうことを考えている余裕がない。正直。やるならトップを目指さないといけないなかで今回のボロ負けというのは格闘技に対するモチベーション的にはすぐ試合をしたいという気持じゃないんだよね。途中で夢破れたじゃないけど、自分にガッカリしている。その辺のちっぽけな人間に感じるというか。いったん自分にガッカリして何も考えられない状態なので、1回整理してからだね」

「格闘技は俺の人生に大きくかかわりすぎてて、『じゃあ辞めます』って言って辞められるかっていったら辞められないと思うし。裏方に回ることとかも考えつつ、今後のことはいろいろ考えてしっかり答えを出したいなと思います。多分やり返しに行きますよ。軽々しく言えないけど、ここで終わるわけにいかないでしょ。気持ちはそっち側にだいぶ傾いているんで」

 アンチを含めた数多の人々をひきつけ、幻想を抱かせてきた。いまでは格闘技に興味のない人にもその名が知られるようにまでなっている。RIZINだけでなく日本格闘技界の寵児ともなった31歳が、真価の問われる局面でどうなるか。「路上の伝説」がこのまま沈むのは惜しい。





[取材/文:羽澄凜太郎]

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