競泳界に緊張? 中国選手“大量ドーピング違反疑惑”に豪選手がボイコットを示唆「明らかに失望。当日に決断する」【パリ五輪】
パリ五輪のボイコットを示唆したスタブルティ=クック(左)。(C)Getty Images
現地時間7月26日に実施された開会式とともに本格的な幕開けを迎えたパリ五輪。各競技で熾烈な争いが予想される中で、競泳で覇権を握るのでは、と注目を集めてきた中国選手たちに“疑惑の目”が向けられている。
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キッカケとなったのは、今年4月に複数の米メディアがすっぱ抜いたドーピング疑惑だ。米『New York Times』と独テレビ局『ARD』は、東京五輪の約半年前に23人の中国人競泳選手から禁止薬物トリメタジジンが検出されたにも関わらず、彼らが世界水泳に出場していたと報じた。
報道後、世間からは競泳界全体に“逆風”が吹いた。そうした中で世界アンチドーピング機構(WADA)はドーピング検査の強化を約束。さらにドーピングの国際検査機関(ITA)は現地時間7月25日に、中国の水泳選手が今年に入って600回を超える検査を受けていると公表した。
ただ、中国選手たちとレースを共にするライバルたちの疑念は晴れていない。オーストラリア代表で、200m平泳ぎに出場するザック・スタブルティ=クックは、英紙『Daily Mail』などの取材に対して「僕はクリーンなスポーツを心から信じている。だから、この大会がクリーンなものとなることを願っている」と強調。同レースの世界記録保持者であるタン・カイヨウが勝利した際には、大会をボイコットする考えを示唆した。