F1からの完全撤退を決断したホンダの八郷社長が退任「やり残したことはありません。」

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アルファタウリ・ホンダの2021年型マシン「AT02」((c)RedBull Content Pool)


 当初は名門マクラーレンと組んで早期優勝も期待されたものの、事実上の仲たがいで3年で提携を解消。その後はザウバーと一時的に手を組みかけるも粘り腰でレッドブルグループに接近。まずはトロロッソ(現アルファタウリ)にパワーユニットを供給した。実績をつくって翌年には本隊のレッドブルとの2チーム供給に移行。19年の第9戦オーストリアGPでレッドブルのマックス・フェルスタッペン(オランダ)が復帰後初Vをもたらし、昨年はコンストラクターズタイトル2位に躍進した。

 志半ばでの撤退表明となったが、ホンダの遺産は次世代に辛うじて継承される。今季はアルファタウリで角田がF1デビュー。ホンダのドライバー育成プログラムは実を結んだ。レッドブル陣営の働き掛けで次世代パワーユニットの開発も一時凍結となり、現行パワーユニットが2022~24年の3年間にわたって継続使用されることに。残念ながらホンダのバッジは消えるものの、同社のパワーユニット技術はレッドブルの新会社「レッドブルパワートレインズ」に引き継がれることになるという。

 八郷氏も潔かった。通常は6月の株主総会で社長が正式に交代するが、前倒しで4月1日付で退任。社長経験者は株主総会以降も取締役相談役として残ることが慣例となっていながらも「6月からガバナンス体制を大きく変えていくことにしたので、取締役相談役は必要ないだろうということになった」。取締役からも退く道を選んだ。

 F1撤退を含めて大なたを振るい、社内外から「強引な改革」との声が上がるなど現経営陣に対する風当たりも強かった。あくまで想像の域を出ないが、八郷氏は大きな責任を1人で背負い込んで、きっぱりと身を引く決断を自らしたのではないか、そんな気がする。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)






※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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