阪神のルーキー伊原陵人はなぜ快投続く? アマ時代から成功を確信した元虎戦士が見た“強み”「キャッチャー次第でいろんな投球ができる」

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ドラ3、木下の剛腕も今後の成長に期待を抱かせている(C)産経新聞社

「彼にはあの役割では足りない」――藤川球児監督が明かした先発転換の背景

 ときどき「ルーキー」という肩書きを忘れてしまいそうになる。阪神の伊原陵人を見ていると、もう何年もプロでやってきているのではないかというマウンドでのたたずまいや、落ち着きぶりが目に付く。

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 昨秋のドラフトで、NTT西日本からドラフト1位指名されて入団。即戦力左腕として期待され、今春キャンプから1軍で投げ続けている。開幕は中継ぎで迎え、3月30日の広島戦でプロ初登板を果たすと、そこから6試合連続無失点。藤川球児監督も早々に先発への配置転換を決断した。

「しっかり準備運動ができたというか、彼にはあの役割では足りないだろうと。全チームに投げたのかな。全球団あいさつ回りじゃないけどね、ビシッと行ったというところではもう十分じゃないかなと」(藤川監督)

 セ・リーグ5球団に対して登板を終え、指揮官曰くの“あいさつ回り”が無事に終了し、チーム編成を考えて行く上で伊原は「先発」でこそより力を発揮できると判断された。この頃、阪神ではキャンプから先発に挑戦していた左腕の及川雅貴が中継ぎでブレークの兆しを見せ、キャンプから2軍調整を続けてきたベテランの岩貞祐太が満を持して1軍昇格。藤川監督も「チームを動かしていく中で適材適所というのを。伊原は今のポジションでは十分、もったいないというところ」と他選手の状況を含めての“ベストタイミング”での先発転向であることを明かしている。

 そして、伊原も指揮官の起用に見事に応える。4月20日の広島戦で5回(75球)を投げ、無失点、5奪三振の好投を見せ、プロ初先発初勝利を挙げた。

 肝の据わった24歳の強みが見えたシーンがある。

 阪神が3点をリードした5回2死の局面で対峙した二俣翔一に5球目を投げる際、伊原は坂本誠志郎のサインに7度も首を振って投じたスライダーで一飛に仕留めて勝利投手の権利を手にした。幾度となく繰り返された“首振り”には、相手打者を惑わせるカモフラージュの意味合いも含まれていたのかもしれないが、先発デビュー戦で先輩捕手のサインに7度も首を振るルーキーは見たことがない。

 藤川監督も常々「物怖じしないところ」と口にしてきた長所が垣間消えた瞬間だった。「物怖じしない」という部分にも繋がるかもしれないが、先発投手の最初の難関と言える「立ち上がりの投球」も伊原は難なくくぐり抜けている。

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