現役引退…後藤武敏は「松坂世代」の太陽だった
「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は10日に今季限りでの現役引退が発表されたDeNA・後藤武敏内野手についてお話させて頂きます。
ゴメスは私が15年、16年とDeNAのファームチーフトレーナーだった時期に深いかかわりがありました。勝負に強い打撃でチームを幾度も救ってきましたが、肉離れが癖になっていたため調整が非常に難しかったと思います。彼の凄いところは人によってまったく態度が変わらないところです。誰に対しても穏やかに明るく接する。焦りや苛立ち、辛い時期もあったと思いますがそれを表に出さない。トレーナーの私たちにも協力的でした。あれほどのベテランだったら自分のペースでやりたい部分もあったと思いますが、ファームにいる時は特別扱いできません。しっかりと意見交換した上で若手と一緒に全体練習から取り組むことを快く納得してくれました。真面目にトレーニングや練習に打ち込む姿勢を他の選手も見ています。DeNAは若手主体のチームですが、選手が伸び伸びとプレーできたのはゴメスの影響が非常に強かったと思います。トレーナー陣もゴメスには感謝とともに「早くケガを治してあげたい」と人一倍思わせる選手でした。
野球に対してストイックな姿勢で「こだわり」も強く感じました。私はティー打撃で球を投げることが多かったですが、バットの上っ面にバックスピンを当てて打球を上げる練習しか見たことがありません。癒し系のイジられキャラで選手だけでなく、トレーナー陣など裏方にも愛されていましたが、グラウンドでは一心不乱に理想を追い求める緊張感を漂わせていたのが強く印象に残っています。
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