今年もインディ500参戦の佐藤琢磨がHRCのエクゼクティブ・アドバイザーに就任 最近は自動車メーカーで「役職拝命」がトレンド

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 かつての名選手はオーナーチームを結成して自立型のモータースポーツ活動をすることがほとんどだった。高橋国光、長谷見昌弘、星野一義、中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京らがそうだ。ところが最近は自動車メーカーのモータースポーツ部門で役職に就くケースが増えた。トヨタでも元F1の中嶋一貴が欧州法人トヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパの副会長に就任。小林可夢偉も世界耐久選手権(WEC)のドライバーをしながらトヨタのWECチームの代表に起用された。

 モータースポーツ関係者も「2000年ごろを境にトレンドが変わった。かつては引退後に自身のチームを旗揚げする流れがあったが、ミカ・ハッキネンやミハエル・シューマッハーあたりからそれに興味がない選手が増えたのではないか」と指摘した。メーカー主導のワークスチームを軸とするビジネススタイルが確立されたことも大きいようだ。

 ホンダは2022年に、それまで二輪活動を専門にしていたHRCを四輪モータースポーツも担う統括会社に再編したが、その時から琢磨を何らかのポストに起用して活動を強化したかったという。F1時代を含めて「ホンダ愛」を貫き続ける琢磨にとっても願ったりかなったりの選択といえそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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