「変えたいんだろうね、岩崎を」藤川阪神で注目の救援起用を球界OBが考察 「再構築をしないと危険かも分からない」

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 さらに高木氏が目を向けたのは藤川球児監督の救援起用にもあった。

 右の救援の柱、石井大智が負傷離脱という大きな出来事があった中で、連敗は止まらず。「石井の離脱というのは凄く大きいよね」としながら、注目を集めた起用に関しても言及。

 西武3連戦では10日の初戦に8回から登板した左腕、桐敷拓馬が4失点と崩れ逆転負け。さらに11日のゲームでは2-0とリードした9回にマウンドに上がったのは湯浅京己だった。

 先頭の滝沢夏央から三振を奪うも、続くレアンドロ・セデーニョに四球、さらに4番のタイラー・ネビンには死球と制球が定まらず一死満塁のピンチを迎える。

 そしてここでベンチは守護神の岩崎優を投入。5月30日広島戦以来、約10日ぶりのマウンドで試練を迎えた。

 4番手として登板すると迎えたバッターは源田壮亮、1ボールから2球目、121キロのスライダーを捉えられ、同点適時打を許すと9回表の守備から出場していた炭谷銀次朗に右翼線へ運ばれサヨナラ打を献上した。

 この試合の9回の起用に関して、高木氏も「変えたいんだろうね、岩崎を」と指揮官が守護神交代を視野に入れているのではないかと指摘。「変えたいんだと思う、湯浅に」「そういう節は感じてたけれどもね」とこれまでの起用から見て、湯浅に白羽の矢を立てたのではないかと推測してみせた。

 「それか、両方使っていくという」とWストッパー構想もありうると指摘した。

 現在、再び2軍調整となった湯浅はかつて、守護神経験もある。背景には「岩崎も疲れてるわな」と2年連続60試合登板とフル回転となっている左腕の負担軽減を考えているとした。

 岩崎といえば、今季は5月17日の広島戦(甲子園)でプロ入り通算100セーブを達成、球団で「100セーブ&100ホールド」を達成したのは藤川監督以来と鉄腕リリーフで長くチームを支えてきた功労者でもある。

 一方、7連敗中のチームでは15日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で7回以降に及川雅貴、岩崎、湯浅が2イニングずつの回またぎ救援も話題を呼んだ。  

 こういった起用に関しても「(回またぎを)行きたくはないけど、状態が悪いから」と救援陣の窮状を示しているとした。

 昨年70試合登板とフル回転となった救援左腕の桐敷にも蓄積疲労が感じられるとして、中継ぎ陣に関しては「再構築をしないと、危険かもわからないよね」と立て直しが必要という見方を示した。

 今季就任1年目となった藤川監督率いる阪神は現在リーグ首位、大型連敗があってもセ・リーグ他球団も負け越しているため、順位に変動がないのは救いか。

 今月27日からは再びリーグ戦再開とあって、ゲーム終盤の投手起用の重みを誰よりも知る藤川監督がどのように「勝利の方程式」を構築していくかも注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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