エース級の働きを開幕から続けている菅野。(C)Getty Images
相手を支配する堂々たる投球は、まさにエースのそれだった。
現地時間5月9日、敵地でのエンゼルス戦にオリオールズの菅野智之が先発登板。メジャーでは自己最長となる7回1/3(93球)を投げ、被安打3、1失点、無四球、5奪三振という圧巻のパフォーマンスを見せた。
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35歳の“ルーキー”は、経験に裏打ちされた技巧派な投球を披露した。この日に投じた最高球速は93.6マイル(約150.6キロ)とメジャー平均(94マイル(約151.2キロ)を下回るものだったが、菅野はスプリットとスイーパーを軸とした計6球種でエンゼルス打線を翻弄。コースを巧みに投げ分け、最後まで的を絞らせなかった。
過去49シーズンのMLBの新人先発投手の中で、開幕8登板で防御率3.00未満、与四球率2.0未満を記録したのは、昨季の今永昇太に続いて史上二人目となった。まさに球史に残る快投を続ける菅野は、いまやオリオールズの“大黒柱”ともなりつつある。
というのも、今季に14勝24敗と大きく負け越しているオリオールズは、投手陣が不安定さを露呈。とりわけ先発投手陣は、チーム防御率がMLB全体28位の5.48と明らかな懸念ポイントとなっている。