まさかの3連敗の原因は何か 投手コーチが説くバウアーが抱える“3つの課題”「日本野球が染み付いていると思った」【DeNA】

阪神戦でも打ち込まれ、肩を落とすバウアー。(C)産経新聞社
不運が大きい? バウアーが語る「自己分析」は?
「2年前は実戦から離れていた期間が長くかった。でも、今回はしっかりとしたプレー期間もあった。なので、前回日本でプレーした時からまた積み上げていって、より良い結果をもたらしたいなと思っています。開幕からフルスロットルでやっていきたい」
今春のDeNAベイスターズへの復帰会見でトレバー・バウアーは、2年前に在籍した経験を元に自信を漲らせていた。
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しかし、ここまでのバウアーは3試合に先発し、0勝(3敗)、防御率も5.00と結果は伴っていない。中日と対峙した今季初戦では6回1失点と好投したが、2戦目の巨人戦では5回5失点。3戦目となった4月22日の阪神戦も7回4失点と苦戦した。
この現状は2年前のNPB初挑戦時と類似する。当時も初戦こそ勝利したが、その後は5月9日に6回7失点、続く16日に2回7失点と連続して炎上。3戦目までで1勝2敗、防御率8.40と結果は芳しくなかった。
本人のコメントを紐解いてみても、2年前との類似性が浮かび上がる。
2年前の6回7失点を喫した5月9日の試合後にバウアーは「球種選択のミス、ボールの制度、最後に向こうのゲームプランが勝ったのではないか。その3つが合わさるとなかなかいい結果にはならない」と項垂れたが、16日の試合後には「真っ直ぐ、カット、カーブ、スライダーと打たれていますし、フェアになったボールがことごとくヒットになっている。2ストライクからのヒットが7本、2ストライクからの打率は普通1割8分とか低い打率だが、7割近い打率になっているから、なかなかそれが続くと良い結果になるのは難しい」と自己分析。不運な面にフォーカスした。
今年も復帰初戦の3月29日は「フォアボールから失点してしまった。カウントを有利にできなかった」と制球面の課題を口にしながら、4月22日の阪神戦後には「相手は三振をしないような攻撃スタイルを意識していたように感じた。バットに当ててくるような感じになるから結果的に弱い打球が増えてくるが、それがヒットになってしまった。バットを折り、打球速度も速くないが、ああいう形でヒットを打たれてしまった」と、やはりアンラッキーな部分を語った。
確かに不運な面は否めない。それでも結果は結果。現状としてバウアーは打たれている。では、何が課題となっているのか。投手陣をまとめる小杉陽太投手コーチは「リリースポイント、リリースの角度、アームアングルなど細かいところまで見たのですが、2年前とあまり変わりはなかったです」とメカニカル面に問題なしとキッパリ。球質も「単体で見ていくとぶっちゃけ変わっていないんですよ」と明言する。
そのうえで小杉コーチは“アンラッキー”では片付けられない「3つの問題点」に着目した。