「大きな目標の前に小さな目標を立てる」女子ボクシング・並木月海流 メンタルヘルスの整え方
東京五輪女子ボクシングフライ級で銅メダルを獲得した並木月海(23)。
陸上自衛官でありボクシング選手という肩書きとは裏腹に、普段は可愛らしい笑顔が印象的だ。
そんな並木に今回「CoCoKARAnext」で独占インタビューを実施。並木流のモチベーションを保つ方法について聞いた。
(c)自衛隊体育学校
社会人として競技を始めた頃から、自分の感覚とは違った判定を経験するようになった。最初は評価されないことに、イラつきを隠せないこともあったという並木だったが、少しずつ考え方に変化があったという。
「納得のいかない判定があったとしても、判定に対してどうこう言ってもしょうがないし、変わらないなと思うようになりました。だったら、きわどい判定にさせないくらいの上手い距離間で戦えばいいという意識に変えられた。だからこそ、足をもっと使うような今の自分のファイトスタイルにつながったと思います」
たとえ、納得のいかない判定があっても自分なりに解釈し、自分の成長に変えていける強さを手に入れた事こそが今の並木の成長につながったのだろう。
ネガティブをポジティブに変える方法
技術だけでなく精神的にも大きく成長し、メダリストまで駆け上がった並木も順風満帆にここまで来たわけではない。
社会人ボクサーとして2年目を迎えた頃には、人間関係が上手くいかない事などから、ボクシングをやめたいと思うようになった時期もあったと話す。並木のような精神の波は、人生の中で多くの人が抱えたことのある悩みだろう。
そんなネガティブな状況から、自分なりにポジティブに変換していく方法について語ってくれた。
「私は大きな目標の前に小さな目標をいくつも立てています。そのちっちゃい目標をひとつずつ日々クリアして行くことで、達成感を積み重ねて励みにしています。そうすることで気持ちもプラスになって行くんです。小さい目標をクリアしていくのが好きなタイプで、毎日のトレーニングの中にある小さい目標を達成していくことでモチベーションを保っています。だから、試合がないからやる気が出ないという事はあまりないですね」
と、並木流のメンタルコントロール術を教えてくれた。