難解マシンに「奇妙だった」ローソンの更迭に支持の声 米識者が角田裕毅の電撃昇格に理解「失うものは何もない」

フェルスタッペンの“ため”のマシンに苦心していたローソン。(C)Getty Images
さまざまな反響を呼ぶ異例の人事だった。3月27日に、姉妹チームのレーシングブルズからレッドブルへの緊急昇格が決まった角田裕毅のそれだ。
ともすれば、ショッキングな決定が下った。エースのマックス・フェルスタッペンの2番手ドライバーだったセルジオ・ペレスが退団。後任には角田の名も挙がっていた中で、レッドブルはリアム・ローソンの昇格を決定していた。
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ただ、新型マシンであるRB21への適応に苦しんだローソンは、開幕2戦でゼロポイントと大不振。オーストラリアGPでは予選18番手で決勝はクラッシュしてリタイアするなど低調なパフォーマンスに終始したことから成長に時間を要するとみられ、名門首脳陣によって大ナタは振るわれた。
ただ、今回の人事はまさしく異例。クリスチャン・ホーナー代表は「純粋にスポーツ的な決断だ」と弁解したが、23歳を見切った判断へのハレーションは収まらず。「いじめのような仕打ちだ」(元F1ドライバーのギド・ファン・デル・ガルデ氏談)といった批判が相次いでいる。
もっとも、常勝軍団の決定に理解を示す識者も少なくない。元ハースの代表であるギュンター・シュタイナー氏は、米ポッドキャスト番組『The Red Flags』で「日本には行かせてあげるべきだった」とローソンを慮りながらも「これは彼(ローソン)自身の問題である。チームメイトよりも1秒以上も差があるというのは大きな違いになる」と断言した。