批判集まるフューリーvsガヌーの“人類最凶決定戦”に英記者がアリvs猪木を回想「観客は金を返せと叫んだ」
しかし、双方がヒートアップした戦前の盛り上がりとは裏腹に、試合は単調な内容に終始。猪木が寝ながらアリの足を狙った闘いを見せるなど、大きな見せ場もなかったため、当時のメディアは「世紀の凡戦」「世界的な茶番劇」と揶揄した。
のちにアリ側からレスリングの技やヘッドバットやチョップなど多くの禁止事項を設けられていたことが判明。試合、ひいては相手に深手を負わせた猪木に対する評価は改められた。今では「画期的な試合だった」と評されるほどである。
そんな伝説的な攻防戦を引き合いに出したパウエル記者は「観客はリングにゴミを投げつけ、『金を返せ、金を返せ』と叫んだ。しかし、ありとあらゆるルールを設けてリスク管理を行ったアリの脚は100発以上のキックを受け、廃人のようになっていた。とくに両ふくらはぎは生々しく腫れ上がっていた」と、戦いの残した“爪痕”を強調。そして、次のように綴った。
「ザ・グレイテスト(アリの愛称)とイノキは意外にも固い友情で結ばれ、彼らは世界中から愛された。後にアリは『あの時は金がなかったから』と試合を受けた理由がファイトマネーにあったことを認めていた。フューリーとガヌーには、当時よりも巨額のマネーが絡んでいる。この猜疑心に満ちた世界で、彼らはどんなレガシーを残してくれるだろうか」
はたして、フューリーとガヌーの一戦は、アリと猪木のように後世に語られる勝負となるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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