【UFC273】「ヴォルカノフスキーはまるで超サイヤ人(笑)」フェザー級防衛戦&バンタム級王座統一戦のWタイトルマッチ
アルジャメイン・スターリング/Getty Images
――続いて、正規王者アルジャメイン・スターリングと暫定王者ピョートル・ヤンによるバンタム級王座統一戦。両者は昨年3月、王者ヤン、挑戦者スターリングとして対戦し、ヤンが優勢に試合を進めたものの4ラウンドにヤンが反則の膝蹴りを入れてしまい、反則負けで王座が移動した因縁の再戦です。
「前回の試合だけを参考にするのはよくないですけど、あの試合を観た限りは正直、実力差があったなと自分は感じたんです。ヤンが途中で遊びだしたというか、『これ、いけるわ』って感じで、実力差を見せつけるかのようにコカすだけの大外刈りや、いなすような投げを2~3回やってましたよね。そういうところで精神的なマウントを取ろうとしているのが見え隠れする試合だったので、スターリングは新たな技術や戦略なしで今回の試合に臨んだら、ちょっと勝つのは難しいかなと思います。」
――確かに前戦はとくに後半圧倒してましたからね。
「スターリングって、自分はすごく好きなタイプの選手なんです。アグレッシブだし、必ず一本極めにいこうとする。だからバンタム級のトップ3は、じゃんけんのような関係だと思うんですよ。スターリングはヤンに分が悪いけど、コーリー・サンドヘイゲンには完勝している。ヤンも前回、サンドヘイゲンに勝ってますけど、かなり手こずりましたからね。」
――スターリングにとっては、ヤンが『天敵』なんですね。
「ヤンは何をやっても崩れない。テイクダウンディフェンスを繰り返してもフィジカル的に落ちない強みがある。だからこそ前回、スターリングは削られてしまったとも言えるんですね。タックルを何度も潰されていたので。」
ピョートル・ヤン/Getty Images
――スターリングからしたら、なかなかテイクダウンできずに自分の体力が削られてしまったことが誤算だったわけですね。
「そう思います。だから今回は、崩れないヤンをスターリングが崩すための秘策を持ってきているかどうかが、ひとつ重要なポイントかなと思いますね。」
――前回のようなタックルを軸にするのではない戦いかたが求められると。例えば、どんなことが考えられますか?
「ひとつ挙げると、スターリングの『雑さ』が残っているパンチというものがうまく働く可能性があると思うんですよ。ヤンのようなちゃんとしたボクシングが得意な選手って、意外と無軌道でがむしゃらに殴ってくるパンチをもらってしまったりするんです。そこで一発効かせてから組みの展開に持っていけば、勝機が見えてくるかもしれない。そうやって崩れないヤンのペースを狂わすことができるかどうかだと思いますね。」
(聞き手・文/堀江ガンツ)
◆◆◆WOWOW『UFC -究極格闘技-』放送・配信スケジュール◆◆◆
『生中継!UFC‐究極格闘技‐ UFC273 in フロリダ ヴォルカノフスキーVSコリアン・ゾンビ、スターリングVSヤン Wタイトルマッチ!』
4/10(日)午前11:00[WOWOWライブ]※生中継
(WOWOWオンデマンドで同時配信)
4/15(金)午後2:00[WOWOWライブ]※リピート
(WOWOWオンデマンドで同時配信)
【対戦カード】
フェザー級タイトルマッチ/アレクサンダー・ヴォルカノフスキー vs ジョン・チャンソン
バンタム級王座統一戦/アルジャメイン・スターリング vs ピョートル・ヤン
【収録日・収録場所】
2022年4月9日(現地)/アメリカ・フロリダ州ジャクソンビル VyStarベテランズ・メモリアル・アリーナ
【出演】
解説:髙坂剛、堀江ガンツ
実況:高柳謙一
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