【UFC278】 負けない者同士の再戦!世界のTK「今のウスマンは第4形態ぐらいまで進化している“シン・ウスマン”」

タグ: , , , , , 2022/8/17

(写真左より) カマル・ウスマン、レオン・エドワーズ/Getty Images

 日本時間の8月21日(日)、アメリカ・ユタ州ソルトレイクシティのビビント・アリーナで『UFC278』が行われる。メインイベントは、王者カマル・ウスマンがランキング2位のレオン・エドワーズを迎え撃つUFCウェルター級タイトル6度目の防衛戦。両者は2015年12月にも対戦しておりその時はウスマンが判定勝ち。今回は6年8カ月ぶりの再戦となる。

 この一戦の見どころを“世界のTK”髙坂剛に語ってもらった。

【関連記事】朝倉未来、パッキャオの自宅ルームツアーで「迷子になるレベルよ」と驚愕!メイウェザー戦への秘策も

カマル・ウスマン/Getty Images

――『UFC278』のメインイベント、ウスマンvsエドワーズのウェルター級タイトルマッチを髙坂さんはどう見ていますか?
「これは本当に玄人好みというか、ものすごくハイレベルなMMA(総合格闘技)を見せてくれそうな試合ですよね。とくにウスマンは、UFCのパウンド・フォー・パウンドランキング1位。つまりUFCのトップ中のトップで、今や手がつけられない強さを見せています」

――一方のエドワーズも2015年12月にウスマンに判定負けして以来、6年8カ月負けなしの(ノーコンテストを挟んだ)9連勝中です。
「つまり負けない者同士の戦いであり、しかも再戦なので、どちらが前回の対戦した時からより進化しているかが問われる試合ですよね。なので今回のタイトルマッチを迎えるに当たって、2015年に対戦した試合から最近までの両者の試合をあらためて見直して、二人の進化の度合いを自分なりに確認してみたんですよ。まず2015年にやった試合を観ると、判定で敗れたエドワーズの方が、その当時から洗練されたMMAをやってるな、という印象が強かったんです」

――2015年の時点では、エドワーズの方がMMAファイターとしての完成度が高かった、と。
「当時、ウスマンはまだUFC2戦目でエドワーズは4戦目だったので、その差もあったかもしれないんですけど。あの時点でのウスマンは、フィジカルとスタミナ、それからNCAAディビジョンⅡ全米優勝のレスリングスキルはずば抜けて高いけど、正直まだいろんな技術がバラバラでしたね。
 打撃も空振りが目立ったし、フットワークも直線的な動きだけで、エドワーズのサイドステップの動きに対応できてないところがあった。そして出力や体のコントロールもまだしっかりとはできていなかったんだけど、とにかくフィジカルがバケモノなので。5分3ラウンド、力を出し続けて判定勝ちをモノにした感じだったんです」

――今の達人然としたウスマンのイメージとはだいぶ違いますね。
「だからウスマンがどのあたりから完成されていったのか、順を追って試合を観ていったんです。2018年5月のデミアン・マイア戦では、打撃に関してだいぶ洗練されてきてはいたけれど、まだスタンドの距離が合ってなくて、ローキックにタックルを合わされて組み付かれるシーンが2~3回くらいあったんです。ウスマンが完璧に自分の距離をつかんだのはUFCチャンピオンになってから。それも3度目の防衛戦である2021年2月のギルバート・バーンズ戦前後くらいじゃないかと思うんですよ」





――かなり最近ですね。
「それだけチャンピオンになっても奢らず、向上心を持ち続けた選手なんでしょう。ウスマンは、フィジカルとスタミナ、レスリング力を駆使して勝ち続けながら、スタンドの距離設定を含めたいろんなところを修正していって、完成形へと近づいていった選手だと思います」

――かつてはケージレスリングやテイクダウンからのグラウンドコントロールで漬けて判定勝ちをモノにする“地味強”のイメージが少なからずありましたけど、今やそういうイメージはなくなりました。
「あれだけレスリングを軸に試合を組み立てて、タックルが生命線だった選手が、ほとんど自分からタックルにいかなくなりましたからね。それは打撃を当てる距離とディフェンスできる距離を、完璧につかんだからだと思います。それにプラスして、ボクシング技術も飛躍的に上達したので、本当に穴がない、相手選手からすると付け入る隙がほとんどない選手になりましたよね」

「アスリート/セレブ」新着記事

『CoCoKARAnext』編集スタッフ・ライターを募集

CoCoKARA next オンラインショッピング

PICK UP 【期間限定販売】浅倉カンナ ラストファイトメモリアル 拳トロフィー

浅倉カンナの左拳を本人から腕型を採取し、トロフィーとして完全再現させていただきました。 血管やしわの細部までに忠実に再現した、大変貴重なトロフィーとなります。

商品を見る CoCoKARAnext
オンラインショップ

おすすめコラム