WBC出場でまさかの「レギュラー」剥奪!?鳥谷敬&川﨑宗則が語る代表選出のむずかしさ
一方で、2013年の第3回大会に代表選出された鳥谷氏は、また違う心境を抱えていたという。
「僕の場合はまず、本職のショートではなく、セカンドで選ばれたので、『え?』というところから始まりました。それゆえ、大会までにセカンドに慣れる時間がなかった。11月の強化試合でセカンドで選出されるかもしれないといった中で、オフに入ってしまうのでノックは受けられるけどゲッツーの練習ができなかったんです。
当時、ショートは(坂本)勇人と井端さん、セカンドは松井稼頭央さんがセカンドでメインで出るだろうというところだったので、自分は多分試合には出ないだろうなと思っていたので、そんな嫌だなということはなかったですね」
代表選出自体に不安などはなかったという鳥谷氏。だが同氏は自身が所属するチームにおいて、こんな懸念を抱えていたという。
「僕は、自チームを離れて代表メンバーとして戦うことに、リスクはあるなと感じますね。
チームがキャンプやオープン戦をやっている時期に自分が空けるということは、その間にすごい選手が出てきた際には自分が戻ったらレギュラーではなくなる可能性すらありますから。
どんな人がきてもレギュラーですよって言われたとしても、シーズン中ちょっとでも怪我や体調不良があった際には違う選手が起用されてレギュラーを奪われていくのがプロの世界。それを考えてもリスクはあると思いますね」
代表入りしたメンバーは皆それぞれ所属チームでのプレーもある中で、ある程度のリスクを背負って出場を決意していることだろう。
そんな勇気ある決断をした中で日の丸を背負い戦いへ挑む選手たちに、敬意を表しながら活躍を期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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