「なぜ日本に勝てない」中国メディアが日本との“差”を語る 育成力に羨望の眼差し「見下すと我々はさらに苦しむ」
アジア大会で苦戦を強いられた中国サッカー。この現状に国内メディアも危機感を募らせ、日本との比較論を展開している。(C)Getty Images
中国・杭州を舞台に、連日のように熱戦が続くアジア大会。サッカーでは開催国の中国代表が男女揃って辛酸をなめる形となった。
現地10月1日に行われた男子の準々決勝で韓国代表に0-2で完敗。一方で女子は同月3日に準決勝で対峙した日本代表に3-4で打ち合いに敗れて決勝進出を逃した。ちなみに同日に行われたアジア・チャンピオンズリーグのグループステージ第2節では、中国の山東泰山が横浜F・マリノスに0-1と敗れている。
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アジアのライバルに見事に競り負けた。この現状に、中国メディアも危機感を募らせている。中国のポータルサイト『捜狐』は「多くのファンにとって、良い日ではなかったのは間違いない。中国サッカーが日本に2度も敗れたからだ」と報道。記事内で「なぜ中国女子代表が日本の若手に勝てないのか。なぜ強力な外国人選手を多く擁する山東泰山が日本人選手を中心とした横浜に勝てないのか。多くのファンは理解できないと思う。理由は、実はとても単純で、日本はシステマティックなサッカーをしているのに、我々にはその戦術がない」と指摘した。
カルロス・テベスやフッキら各国の代表クラスのスターが参戦するなど2010年代に隆盛を極めた国内リーグも、近年はバブルが崩壊。最盛期は過ぎた感が否めない。そうしたサッカー人気が低迷している情勢もあり、中国人選手たちの競争力が他国に比べて劣っているという見方が強まっているのだ。
中国サッカーの現状について「金銭に頼りきった時代が終わり、中国サッカーはさらに深い谷底に落ちた」と断じる『捜狐』は「外国人大物選手が次々と退団し、中国スーパーリーグのレベルは急速に低下。いまでは汚職と賭博の禁止、さらには暴力団対策が中国サッカーの主要テーマとなっている。この現状をふまえてサッカー界に未来はあるだろうか」とし、日本サッカーに羨望の眼差しを向けた。