申し訳ないが他競技と比べ「高校野球が特別である」3つの理由

タグ: 2020/5/30

 「高校野球は特別なのか?」

 そう聞かれたら、あなたは何と答えますか。怒られるかもしれないけど、本音で言えばこうです。

 「はい、特別です」-。

 論争は4月26日、高体連がインターハイの中止が決定して以降、メディアを席巻してきました。新型コロナウイルス感染拡大を防止する観点から早々に苦渋の決断をした高体連に対して、高野連は5月20日に中止を発表するまで、開催の可能性を模索してきました。

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 普通の考え方なら、「高校球児のためを思い、何とか開催する方法はないかを検討し続けるなんて、日本高野連は何て若者思いの組織なのだろうか。ありがとう高野連」との声も挙がっていいかなと思うのですが、実情は『自粛警察』が「インターハイはとっとと中止を決めたのに、実に野球はけしからん」と冒頭の言葉を浴びせ続けてきました。しかし、冷静になって考えてもみて下さい。高校野球はこれほどまでに、他のスポーツと事実上「違う」のです。


(1)メディアの報道量

 7月になると、主催する朝日新聞をはじめ、一般紙の地域面は尋常じゃないスペースで高校野球を報じ続けます。新聞のスペースは有限ですから、その間に市長の汚職や改善が必要な交通事故多発エリアの追及は「後回し」になります。

 決勝打を決めたヒーローの亡くなったおばあちゃんとの約束や、初戦で大敗しながらも野球部の存続へ向けて必死に他部から仲間をかき集めたキャプテンの「美談」が紙面を飾ります。

 夏の甲子園が始まると報道量はエスカレート。だいたい、公共放送のNHKが朝から夕方まで全試合を全国へくまなく報じるなんて、普通に考えたら正気の沙汰ではありません。

 なぜこんな事態になるのか。メディアもバカじゃない。読む人がいなければ、視聴者がいなければ、報じません。そうです。「そこにニーズがあるから」です。

 負けたら終わり。一球に懸ける青春。それを支えるマネジャーに客席で涙を流すお母さん。みんな大好きな諸行無常の世界観が、そこにはあるのです。

(2)動くお金

 関大の名誉教授が今夏の夏の甲子園大会中止で失われる経済効果を試算したところ、約672億円と算出されたそうです。

 商業主義とは大きく距離を置いている日本高野連ですが、夏の高校野球は朝日新聞社の部数拡張と密接な関係があるのも否定できないところです。

 もし、あなたが地方の私立高校の経営者へと新たに就任するとします。少子化の中で受験生や生徒の確保は容易ではありませんが、校名の知名度アップを成し遂げ、校内を活気づかせるという、カンフル剤的な最善の方法こそ、「甲子園出場」なのです。

 そのためには、野球部専用グラウンドや室内練習場、寮の整備など多額の出費もかさみます。しかし「高校野球の強豪」のイメージを作り上げれば、あとは勝手にメディアが校名を連呼し、いくらでも広告宣伝をしてくれます。ドラフト1位でプロ入りすれば、最高1億円の契約金を手にできるかもしれない。金銭面でも他競技にはないジャパニーズドリームが、高校野球にはあるのです。

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