「お前なら、日本でも十分にやれる」――日本球界移籍を熱望する“韓国未来のエース”と中日OBの垣根を越えた師弟関係
落合氏は現役引退後にサムスンで指導者として研鑽を積んでいた。2010年から2年間は投手コーチとして、2018年から約3年間は投手コーチと二軍監督を歴任。プロ入り間もないウォン・テインも薫陶を受けていたのである。
落合氏について「落合さんと3年間一緒に野球をして、日本についても色々聞きました。本当に色々と教えてもらい、僕の夢はさらに大きくなった」と回顧。そのうえで「ただ、あの時の落合さんは僕に『今の実力では日本には来られないよ』と厳しい言葉もくれた」と日本行きの憧れをより強くさせたメッセージを振り返っている。
「落合さんは『お前のポテンシャルなら、日本でも十分にやれる。本当に日本のプロ野球に期待なら、慢心せずに努力を続け、どこでも成長できる選手になりなさい』と話してくれた。チームを去る時に挨拶をした時も『俺はお前の目標を知っているから、たくさんの助けを与えた。とにかく一生懸命やりなさい』と言ってくれたんです。だから、僕は今も毎日最善を尽くしている」
現役時代には中日で14年間のキャリアを築いた落合氏。日本球界の厳しさを熟知する指導者の言葉を励みとするウォン・テインは、「今の僕は韓国でも1番になれないことは分かっている。だからさらに成長しなければならない。ここでより良い選手になって“資格”を得た時に行きたい」と上を向いた。
いつかウォン・テインが日本に移籍する日は訪れるのか。その時には国の垣根を越えた師弟関係が、より興味深いものになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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