試合後に出前の食生活を改善 ヤクルトの「食事革命」とは

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過去には選手が試合後に出前を取っていたことも


 「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は球団初の交流戦優勝を飾ったヤクルトの「食事改革」についてお話させて頂きます。

 ヤクルトは今年から選手が試合後に食事する環境が劇的に変わりました。神宮クラブハウス内の厨房を約2倍の広さに増築し、選手に対して試合前のみの食事提供から試合後においてもホームゲーム時に適切なタイミングでの栄養面のサポートができる環境になったようです。これは米メジャーリーグでは当然のことながら、日本プロ野球球団においては当たり前の動きになっています。

 毎日試合が組まれるプロ野球のシーズンにおいて、食事はトレーニング以上に重要となってきます。消費したエネルギーに対しての適切な摂取カロリー、筋肉等へのダメージからのリカバリーのためのたんぱくしつ質、大量の発汗に対するミネラル、身体の調整に必要なビタミン類など、すべてのカラダのメンテナンスのためにバランスの良い栄養選手は不可欠であり、パフォーマンスの維持と怪我の予防になります。私がヤクルトでコンディショニング・コーディネーターを担当していた時は、選手がホームゲームの試合後に満足いく食事を摂取しているとは言い難い環境でした。試合後等、適切なタイミングで栄養摂取ができないため、選手が出前をとったり、個々でサプリメント摂取など工夫する姿が日常でした。寮で暮らす若手の選手たちは埼玉・戸田の寮に戻って夕食を取るまで空腹で過ごすこともあり、激しい運動後の適切なタイミングでの栄養摂取が難しい状況でもありました。

 現在は選手たちが栄養バランスの考えた食事を試合後すぐに摂取できるため、体重が急激に落ちることなく、疲労もたまりにくい体作りができると思います。交流戦優勝を飾るなど、個々の選手の能力は非常に高いです。ペナントレースは長丁場ですが勝負の夏場、そして9月以降も「食事革命」で体調を整えれば、戦力が落ちることなく、優勝争いに食い込む可能性は十分にあるのではないでしょうか。

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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません

[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

高橋 純一(たかはし・じゅんいち)

高橋 純一

MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。

J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)

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