地味な男が地味につかんだ「200セーブ&200ホールド」の快挙、オリックス・平野佳寿は特例での名球会入り当確?!
MLBでもプレーした平野。「200セーブ&200ホールド」という偉大な記録を達成した(C)Getty Images
らしく、地味に金字塔に達した。オリックス・平野佳寿が5月14日のソフトバンク戦で同点の9回に5番手で登板。1死から四球を与えたが、無安打無失点で後続につないだ。
試合はそのまま両軍決め手を欠き、3-3の引き分け。平野には今季2ホールド目が記録され、これで日米通算200ホールドに到達。すでに日米通算228セーブを挙げており、史上初となる日米通算「200セーブ&200ホールド」という偉業を成し遂げた。
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「打たれた後にも頑張って前を向けたことがつながった」と振り返った右腕。マリナーズ時代の2020年には初の自著「地味を笑うな」を上梓した。地味を恥じるな!地味を誇れ!と地味という哲学を披露したこともあったが、文字通り地味に前人未到の大記録を手にした。
ホールドは形を変えながら、2005年からセ・パ両リーグで公式記録に採用された。歴代最多ホールドは、日本ハム・宮西尚生の387ホールドで現役である現在も更新中だ。NPBで200ホールド以上は他に山口鉄也(273)、浅尾拓也(200)の2人しかいない。平野はNPBで152、MLBで48ホールドをマークして、日米通算200に到達した。
抑え投手として試合を締めればセーブが、セットアッパーなど救援投手として試合をつなげばホールドが記録される。2つが同時に記録されることはない。そこが200セーブ&200ホールドという数字の難しさである。
近いサンプルとなる藤川球児は日米通算245セーブ&164ホールド。ホールドが及ばない。そもそもMLBでの実働がほとんどなく、2セーブ&1ホールドしか記録していない。