「投手は野手がエラーした後は〇〇に抑える」エラーで逆転負けの阪神に必要な考え方とは!? 日本一の投手コーチ 佐藤義則氏が語る
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20日に行われた阪神対広島の試合について、現役時代、阪急で最優秀投手をはじめ、最優秀中継ぎ投手、最多勝利、最多奪三振、ノーヒットノーラン達成など数多くのタイトルを獲得し、引退後も阪神、日本ハム、楽天などで投手コーチを歴任、ダルビッシュ有や、田中将大ら日本を代表する投手たちを育てあげ、野村克也氏や星野仙一氏に「日本一の投手コーチ」と称された佐藤義則氏が、自身でおこなっているYouTubeチャンネル「佐藤義則チャンネル」で語った。
【動画】中押しダメ押し / 2022年7月20日【 阪神 vs 広島 】 佐藤義則 のワンポイント解説
7月20日にマツダスタジアムで行われた阪神対広島の試合は、3-5で阪神が敗れている。
試合は、初回に阪神が佐藤輝、大山、糸原の3連打で2点先制すると、2回にも島田のライトへのタイムリーツーベースなどで追加点を重ね、3-1で試合を進めた。しかし7回、佐藤輝が右前ゴロを後逸、その直後には近本もまさかの落球。これらのミスがが重なり、この回一挙4点を与え、そのまま逆転負けを喫した。
ミスにより勝利を目前にして手放す形となったこの試合を佐藤氏は、
「残念ながら逆転負けという結果になってしまった。7回のエラーがなければ逆転されなかったかなと思います。でもそれ以上に中押し、ダメ押し,が取りきれてないのが、こういうゲームになってしまっている所もある。阪神は打線だと思っているので、3点取ったから良いじゃなくて、中押しダメ押しできるような攻撃をしてほしい」
と振り返り、エラーからの失点が試合結果に直結したとしつつも、3回以降に得点できなかった攻撃面に、課題を感じた様子。
そして、7回途中を6安打2失点とした阪神・西勇の投球内容については、
「西らしいピッチングだったかな。状態的にはボール見る限り、良いとは思わなかったけど、低めに丁寧に投げられていた。初回はピンチになったけど、ダブルプレーでしのいで、その後も低めに丁寧に投げれていた。高めに行くボールも少なかったので6回までは西君のピッチングができた」
と、西勇らしさの出たピッチングだったと評価した。好調ではなくとも試合をつくることができる、青柳と並ぶエースたるピッチングといえる投球内容だった。
しかし、そんな西勇は7回無死から坂倉に左前打を打たれたところで降板。この交代に佐藤氏は、
「7回に先頭バッターに打たれた時点で変えられたんですけども、球数的には西君の能力であれば(続投で)全然問題なかったんじゃないかなと思います。僕がピッチングコーチであれば変えなかったかなという気もする」
と、7回の投手交代はしなくてもよかったと持論を展開しながらも、阪神のリリーフ陣の良さにも目を向け、理解を示す場面も見られた。