【中日】岡林勇希の1軍復帰は時期尚早だった? 鳴りをひそめる積極性と「上げざるを得なかった」チーム事情とは
開幕から上位争いを演じる中日にあって、復帰した岡林にかかる期待は大きい(C)産経新聞社
中日は先の阪神3連戦で3連敗を喫し、首位陥落。わずか2週間足らずでその座を明け渡した。初戦で7失点、2戦目は15失点と、投壊を理由に敗れた印象が強い。ただ、打線も土曜に記録した2得点のみ。相手の投手陣に抑え込まれていた。
打線が振るわなかった一因として、岡林勇希の不振を挙げざるを得ない。
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右肩炎症が癒え今カードから1軍登録。即スタメン出場したものの、3連戦で10打数1安打。復帰初戦から定位置の「1番」を務めたが、本来の実力を発揮することはできなかった。
初戦は7回で途中交代、2戦目で今季初安打&初のフル出場。一応、段階を踏んでいるようには見える。ただ、日曜の3戦目は3打数無安打。結果以上に”ノー感じ”の打席が続いたのが気がかりだ。
■”ノー感じ”の3打席
その3戦目の打席を振り返る。
断続的に降る雨の影響で約50分遅れての試合開始。先頭の岡林がバッターボックスに入る。阪神の先発・才木浩人はストライクが入らず、いきなり3ボール。岡林は超がつくほどの積極性が持ち味の打者だ。追い込まれるまでに必ず振ってくるはず。
と思ったら、あっさり2球ストライクゾーンの直球を見送ってフルカウント。そして、6球目の真ん中低めに振り遅れての三振。投げさせた球数以上に、岡林の淡白さが目についた。
2打席目は3回1死二塁の好機で回ってきた。ここでも高めに浮いた変化球を2球続いて見逃して追い込まれると、1−2からの5球目、またも高めに浮いたカーブに強引に手を出しショートゴロ。安打はおろか、走者を進めることもできなかった。後も続かずこの回は無得点。終わってみればここでの凡退が尾を引いた。
3打席目は6回1死走者なし、カウント2−2からの5球目を打ってのピッチャーゴロ。この打席も2ストライクまでスイングすることなく、最後は低めのフォークに当てただけの内容だった。チームはこの裏に佐藤輝明の3ランを浴びて、7回表終了後に降雨コールドゲームで敗北。敵地・甲子園で3タテを喰らってしまった。