レッドブルに電撃移籍した角田裕毅は活躍できるか 技術系の重鎮が離脱した影響を心配する声

レッドブル昇格を果たした角田。本番でもマックス仕様のマシンに上手く対応できるか。(C)Getty Images
レッドブルに電撃移籍した角田裕毅について技術系の重鎮が離脱した影響を心配する声が強まっている。その人物は空力の奇才と呼ばれ、数々の名門チームで優れたマシンを開発してきたレッドブルの元最高技術責任者のエイドリアン・ニューウェイ氏だ。
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昨季のレッドブルはニューウェイ氏の退任が決まった後に、勝てなくなり、第10戦スペインGPでの勝利から連敗が続いた。ようやく白星を飾ったのが第21戦サンパウロGP。スプリントを除いて決勝は計10戦で苦戦が続いた。
シーズン途中で新しい空力パッケージにアップデートしたものの、適切なセットアップを見いだすことができず、特にチームメートのセルジオ・ペレスは上位争いに加わることがなかなかできず、最終的にチームを追われる形となった。
ポッドキャスト番組『DRIVERS ONLY』でF1ジャーナリストのディエゴ・メヒア氏はペレスの見解として「エイドリアン・ニューウェイがいないので、新たなマシンに起こっている問題を解決することができない。今年のマシンは、昨年よりも良くないみたいだね」と語っていたことを明かし、角田のレッドブル移籍が凶と出る可能性を指摘した。
ニューウェイ氏のすご腕な点は素性の良いマシンを用意できるだけでなく、シーズン途中に新たなパーツを投入した際に「エラー」を的確に摘み取り、しっかり修正できる力があること。レッドブルは開幕から2戦連続でマクラーレンに勝利をさらわれるなど昨季よりも苦しい戦いを強いられた。ニューウェイ氏離脱の影響は今季も大きいとみられている。ちなみに新しい移籍先はホンダと提携したアストンマーティン。現在は紳士協定の「ガーデニング休暇」で今季中の新天地の車両開発には関与できないことになっている。