睡眠時無呼吸症候群を知っていますか?

タグ: , 2025/9/30

睡眠時無呼吸症候群を疑ったときはどんな検査を行う?

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中の呼吸を調べる検査により、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)という数値を測定することによって診断します。
このAHIが5以上で睡眠時無呼吸症候群と診断され、5~15は軽症、15~30を中等症、30以上を重症としています。

AHIを測定する検査には簡易モニターによる方法と精密検査である睡眠ポリノグラフ検査があります。
簡易モニターによる方法では、自宅に検査キットを持ち帰っていただき、これを装着して就寝します。
睡眠中の呼吸の状態や血液中の酸素飽和度などが測定されますので、これを解析してAHIが算出されます。

簡易検査でAHIが40以上の場合は、この結果をもって治療が必要と判定されます。
一方、簡易検査でAHIが40未満の場合にはより詳しい検査である睡眠ポリノグラフ検査で評価します。
この検査は従来では入院しないと実施できませんでしたが、現在は自宅でも実施できるようになりました。
こちらは簡易モニターのセンサーに加えて脳波や胸・腹の動きも記録して評価する検査です。

睡眠時無呼吸症候群の治療は?

AHIが20以上で自覚症状のある場合、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)という治療をおこないます。
これは睡眠中に鼻にマスクを装着し、マスクを介して持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。

その他には、あごの位置を矯正するマウスピースを使用して治療することもあります。
また鼻や口、のどに狭窄がもともとある場合には手術による治療が有効な場合もあります。

肥満がある場合には、減量を行うことで症状が改善することが多いため、食事療法や運動療法を行い生活習慣の改善を図ることが重要です。
また飲酒は症状を悪化させるため控える必要があります。

[文:池尻大橋せらクリニック院長 世良 泰]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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池尻大橋せらクリニック院長・世良 泰(せら やすし)

慶應義塾大学医学部卒。初期研修後、市中病院にて内科、整形外科の診療や地域の運動療法指導などを行う。スポーツ医学の臨床、教育、研究を行いながら、プロスポーツや高校大学、社会人スポーツチームのチームドクターおよび競技団体の医事委員として活動。運動やスポーツ医学を通じて、老若男女多くの人々が健康で豊かな生活が送れるように、診療だけでなくスポーツ医学に関するコンサルティングや施設の医療体制整備など幅広く活動している。

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