今から気を付けたい 更年期に悩まされがちな夜間頻尿対策 知っておきたいポイントとは【薬剤師監修】
更年期になり、夜のトイレの回数が増えたと感じる人もいるのではないでしょうか? 夜間頻尿になると、単に夜のトイレの回数が増えるだけではなく、日中の生活にも悪影響がでる可能性があります。今回は、夜間頻尿の原因や対処法をご紹介します。
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1.夜間頻尿とは
夜間頻尿とは、排尿のために夜間に1回以上起きなければならない症状のことです。(※1)
尿道を締める筋肉である骨盤底筋のゆるみが、夜間頻尿の原因のひとつといわれています。
閉経により女性ホルモンであるエストロゲン濃度が低下すると、骨盤底筋のゆるみにつながるといわれているため、更年期になると夜間頻尿に悩む人が多くなるのです。(※2)
また、夜間にトイレに起きることで、睡眠不足になったり眠りが浅くなったりすることもあり、日中の眠気や集中力の低下を引き起こしてしまう可能性があります。
2.夜間頻尿のセルフケア
夜間頻尿は、セルフケアで解消できることもあります。普段の生活で取り入れられるセルフケア方法を、2つご紹介します。
2-1.就寝前の水分摂取に注意する
就寝前の水分摂取が習慣になっている場合、控えることで夜間頻尿を軽減できる可能性があります。
一日を通して適切な水分量を摂取していれば、就寝前に水分補給しなくても脱水の心配はありません。一日の飲み物での水分摂取量は1.5Lを目安に、夕方以降の水分摂取を控えめにすることがおすすめです。(※3)
また、アルコールやカフェインには、利尿作用があります。夜、これらの飲み物の摂取を控えることも夜間頻尿の対策に重要です。
2-2.むくみを解消する
むくみを解消することも、夜間頻尿の予防になります。
むくみとは、下半身の筋力の低下や重力の影響などによって水分を含む血液が下半身にたまっている状態のことです。
下半身がむくんでいる人の場合、就寝時に横になると、ふくらはぎにあった水分が血管内に戻り、その水分が尿となって膀胱に蓄えられます。就寝中に蓄えられた尿によって、夜中トイレに行くために目が覚めてしまうのです。
日中に着圧ソックスを着用したり、夕方に30分程度仰向けになり足を高くして過ごしたりすることで足のむくみを解消すると、夜間頻尿への効果も期待できます。