糖尿病神経障害とは?初期症状から予防・治療まで

タグ: , 2025/11/26

発症のリスク因子

・長期間の高血糖(糖尿病罹患歴が長いほどリスク増)
・高血圧、脂質異常症
・代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)
・喫煙
・肥満
・運動不足

これらはすべて血管の動脈硬化を促進し、神経への血流障害を悪化させます。

診断方法

糖尿病神経障害は症状だけでなく、検査によって診断します。

・触覚検査(モノフィラメント法):足底の感覚をチェック
・振動覚検査:音叉で足や手の振動感覚を評価
・神経伝導速度検査:電気刺激で神経の伝達速度を測定
・自律神経機能検査:血圧変動や心拍変動の測定

予防と治療

1. 血糖コントロール
神経障害の最大の予防・治療法は、血糖値を安定させることです。
HbA1cの改善によって進行を遅らせることができます。

2. 運動療法
有酸素運動と筋トレは、血流改善とインスリン感受性向上に有効です。
当院では、医療スタッフが一人ひとりに合った運動プログラムを提案し、安全に取り組める環境を整えています。

3. 足のケア
・毎日足の皮膚や爪をチェック
・清潔を保ち、乾燥を防ぐ
・靴は足に合ったものを選ぶ

4. 症状への対症療法
・神経痛に対する薬(プレガバリン、デュロキセチンなど)
・自律神経障害への薬物療法や生活指導

まとめ

糖尿病神経障害は、生活の質を大きく低下させるだけでなく、足の切断や命に関わる合併症にもつながります。
しかし、定期的な検査と生活習慣改善で予防・進行抑制が可能です。

しびれや感覚の異常、立ちくらみなどが気になったら、早めに受診してください。

[文:池尻大橋せらクリニック院長 世良 泰]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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池尻大橋せらクリニック院長・世良 泰(せら やすし)

慶應義塾大学医学部卒。初期研修後、市中病院にて内科、整形外科の診療や地域の運動療法指導などを行う。スポーツ医学の臨床、教育、研究を行いながら、プロスポーツや高校大学、社会人スポーツチームのチームドクターおよび競技団体の医事委員として活動。運動やスポーツ医学を通じて、老若男女多くの人々が健康で豊かな生活が送れるように、診療だけでなくスポーツ医学に関するコンサルティングや施設の医療体制整備など幅広く活動している。

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