脂質異常症と食事 ― コレステロールや中性脂肪を下げるためにできること

タグ: , 2025/9/24

「池尻大橋・三宿・駒場の整形外科・内科「池尻大橋せらクリニック」(https://sera-clinic.com/)」

はじめに

 脂質異常症の改善で最も大切なのは「食事」です。血液中のLDLコレステロールや中性脂肪は、私たちが毎日摂る食べ物の影響を大きく受けています。薬に頼る前に、あるいは薬を使っていても、正しい食事習慣を続けることが治療の土台となります。

本記事では、脂質異常症の方が注意すべき食品と積極的に摂りたい食品、具体的な工夫をわかりやすく解説します。

【関連記事】脂質異常症の症状とは? ― 自覚のない“サイレントリスク”に気づくために

1. 脂質異常症で控えるべき食べ物

(1) 飽和脂肪酸を多く含む食品

・バター、ラード、ショートニング
・霜降り肉、ベーコン、ソーセージなどの加工肉
 LDLコレステロールを上げ、動脈硬化を進めます。

(2) トランス脂肪酸

・マーガリン、ショートニングを使った菓子パン、スナック菓子
 LDLを上げ、HDL(善玉)を下げるため、できるだけ避けたい脂質です。

(3) 過剰な糖質

・清涼飲料水、甘いお菓子、白米・白パンなどの精製炭水化物
 中性脂肪を増やす原因になります。

(4) アルコール

・特にビール・日本酒など糖質を多く含むものは中性脂肪を上げます。
 節酒を心がけ、1日エタノール換算20g未満を目安に。

2. 脂質異常症で積極的に摂りたい食べ物

(1) 魚

・サバ、イワシ、サンマなど青魚にはEPA・DHAが豊富。
 中性脂肪を下げ、動脈硬化を防ぐ働きがあります。

(2) 野菜・海藻・きのこ

・食物繊維が豊富で、腸内でのコレステロール吸収を抑えます。
 1日350g以上の野菜を目標に。

(3) 大豆製品

・豆腐、納豆、豆乳など
 植物性たんぱく質でLDLを下げ、肉の置き換えに最適。

(4) ナッツ類

・アーモンド、くるみなどは不飽和脂肪酸が豊富。
 少量でコレステロールを改善。塩や砂糖が添加されていないタイプがおすすめ。

(5) オリーブオイル・菜種油

・不飽和脂肪酸を含み、飽和脂肪酸の置き換えとして有効。

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