脂質異常症と食事 ― コレステロールや中性脂肪を下げるためにできること
「池尻大橋・三宿・駒場の整形外科・内科「池尻大橋せらクリニック」(https://sera-clinic.com/)」
はじめに
脂質異常症の改善で最も大切なのは「食事」です。血液中のLDLコレステロールや中性脂肪は、私たちが毎日摂る食べ物の影響を大きく受けています。薬に頼る前に、あるいは薬を使っていても、正しい食事習慣を続けることが治療の土台となります。
本記事では、脂質異常症の方が注意すべき食品と積極的に摂りたい食品、具体的な工夫をわかりやすく解説します。
【関連記事】脂質異常症の症状とは? ― 自覚のない“サイレントリスク”に気づくために
1. 脂質異常症で控えるべき食べ物
(1) 飽和脂肪酸を多く含む食品
・バター、ラード、ショートニング
・霜降り肉、ベーコン、ソーセージなどの加工肉
LDLコレステロールを上げ、動脈硬化を進めます。
(2) トランス脂肪酸
・マーガリン、ショートニングを使った菓子パン、スナック菓子
LDLを上げ、HDL(善玉)を下げるため、できるだけ避けたい脂質です。
(3) 過剰な糖質
・清涼飲料水、甘いお菓子、白米・白パンなどの精製炭水化物
中性脂肪を増やす原因になります。
(4) アルコール
・特にビール・日本酒など糖質を多く含むものは中性脂肪を上げます。
節酒を心がけ、1日エタノール換算20g未満を目安に。
2. 脂質異常症で積極的に摂りたい食べ物
(1) 魚
・サバ、イワシ、サンマなど青魚にはEPA・DHAが豊富。
中性脂肪を下げ、動脈硬化を防ぐ働きがあります。
(2) 野菜・海藻・きのこ
・食物繊維が豊富で、腸内でのコレステロール吸収を抑えます。
1日350g以上の野菜を目標に。
(3) 大豆製品
・豆腐、納豆、豆乳など
植物性たんぱく質でLDLを下げ、肉の置き換えに最適。
(4) ナッツ類
・アーモンド、くるみなどは不飽和脂肪酸が豊富。
少量でコレステロールを改善。塩や砂糖が添加されていないタイプがおすすめ。
(5) オリーブオイル・菜種油
・不飽和脂肪酸を含み、飽和脂肪酸の置き換えとして有効。






